20:ごめんなさい爆豪くん！ ページ20
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「あっ、耳郎ちゃん！」
「遅くなってごめん、」
Aの本へ駆け寄った響香は、Aの隣にストンと腰掛ける。で？と話を聞き始める響香に、Aは今までの事を全て話す。真顔でずっと話を聞いていた響香は、話の最中に突如ブッと吹き出してしまった。
「じ、耳郎ちゃん？どうしたんですか？」
「いやごめん、何でもない。いやぁその、ゴメン。で、何だっけ、甘いものを買いに行ったところでナンパにあって、切島達に助けてもらったんだよね？」
「は、はい、そしたらですね、爆豪くんが戻ったらいなくなってて」
連絡したら、帰った、って伝えらたんだよね、と響香が問い掛ける。Aはコクコクと頷くと、どうしたんですかねぇと空を見上げながらに寂しそうに呟く。
響香はそんなAの横顔を見つめて、ふうとため息を吐いた。いつも笑顔で明るく振る舞っていて、爆豪に何を言われてもめげずに絡む彼女も、心配することも、悲しい気持ちになることも、落ち込む事もあるのだ。彼女も、同じ人間なのだから。
「まぁ、大丈夫でしょ」
「でも、やっぱり私最近調子乗っちゃったんじゃないかなって思ってて」
「AはAのまんまでいいよ。爆豪もあと少しで変わるよ」
「どういうことですか？」
しゅん、と肩を落として俯くAの背中をそっと撫でた響香は、やんわりと笑った。響香の意味深な発言に、Aは首を傾げながら響香の方へと顔を向ける。だが響香は何も言わず、ただ笑うだけだった。
「とりあえず、寮に戻ろ。そしたら、爆豪とちゃんと話してみなよ」
「………分かりました！頑張ります！！」
Aはにっこりと笑みを浮かべて、響香と寮へ帰っていった。
▽
「爆豪くん、怒ってますか？ごめんなさい」
「…………は？」
寮に戻ったAは、乱暴に爆豪の部屋の扉を開いてペコリと頭を下げた。ぽかんとした表情で口をあんぐりと開けている爆豪。Aは下げていた顔を上げて、肩を落とした。
「私、爆豪くんに無理させてたんじゃないかなって思い始めて、私がよかれと思ってやってた事は全部爆豪くんにとって“本当に迷惑な事”だったんじゃないかって」
だとしたら私、悪いことをしてしまったなって。
そう言って眉を下げるAの表情は、爆豪にとって初めて見るものだった。彼はただ面倒臭そうにチッと舌打ちをした。
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21:どういう事ですか爆豪くん！→←19:意外ですね爆豪くん！
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tukuyomi(プロフ) - 美羽さん» ありがとうございます！満足して頂けたのなら良かったです！私もこの作品を書いて良かったなと思いました…！新作も頑張って執筆する予定ですので、もし宜しければどうぞ！(上鳴くんものなので爆豪くんではないのですが…) (2017年12月28日 9時) (
レス) id: 5d92b5beac (このIDを非表示/違反報告)
tukuyomi(プロフ) - いとりさん» 完結しました〜！爆豪との絡みは私も書いていて楽しくて、文字を打つ指が勝手にぽちぽち動いていきました(笑)A組の皆はそんな二人を見守りつつ「早よくっつけ」と苛立ちを抱えていた様子を、最後に描写しました。こちらこそ幸せ者です！ご愛読ありがとうございました！ (2017年12月28日 9時) (レス) id: 5d92b5beac (このIDを非表示/違反報告)
tukuyomi(プロフ) - nasamakuo48さん» 完結です、ありがとうございました！生活中での楽しみになって頂けて、本当に嬉しいです…！毎度応援のコメントもくださり、更新の励みになっていました。私もこの小説を完結させるのは少し寂しいですが、新作でも頑張りたいと思います！ご愛読ありがとうございました！ (2017年12月28日 8時) (レス) id: 5d92b5beac (このIDを非表示/違反報告)
tukuyomi(プロフ) - ぼーだーさん» ありがとうございます！楽しんで読んで頂けたのなら、とっても嬉しいです！「いい作品」と言ってもらえる作品を作りたかったので、良かったです…！ご愛読ありがとうございました！ (2017年12月28日 8時) (レス) id: 5d92b5beac (このIDを非表示/違反報告)
美羽(プロフ) - 完結、お疲れ様でした！いやー、よかった！すごく良かった！もーうこの作品にあえて良かったです！毎回毎回ニヤニヤしながら見てました！さいっこうでした！！新作も楽しみにしています〜。ありがとうございました！！！ (2017年12月28日 0時) (レス) id: f66b91292d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tukuyomi | 作成日時：2017年12月3日 14時
