第一章「雄英生の力 01」 ページ10
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「上鳴さん……って、何組ですか？」
「俺？俺A組！って、なにその嫌そうな顔」
「いや……同じ組だからつい」
「ついってなに！？ついって！それつまり俺と同じ組だった事に嫌悪感抱いてるよね！？ねえ！そこまで拒絶しなくもよくな……って待ってねえ話聞こうぜ！！」
上鳴さんと同じクラスだった事を心の中で嫌がっていたら、本音が顔に出ていたらしく、上鳴さんが一人で悲しみだした。勿論聞く耳持たず先に教室へ入ったけれど。
直ぐに私を追いかけて教室に入ってきた上鳴さんと、席はかなり遠い方だ。ちょっと安心した、だってあの人しつこい上にうるさいっていう面倒くさい人なんだもの。
そりゃ安心するよね。仕方ないよ。
「あの……」
「？」
席に着いた途端、ちょんちょんと肩に手を置かれ振り向いた。私の後ろの席に座っている女の子だ。黒髪のポニーテールを揺らし、私と目が合うと、「あっそのっ！」と目を逸らされた。頬がほんのりと赤い。
「わ、私、八百万百と申しますっ。えっと、あの、やっと私の席の近くに同姓の方が来てくださったと思いましてっ、ついお声を……！」
「えっ、あー、えっとっ、」
「ご迷惑だった……でしょうか？」
不安そうに私の顔を覗き込む八百万さん。まさか私に声を掛けてくれる女の子がいたなんて、と驚きで声も出ず、「そんなことないですっ」と一生懸命首を横に振った。
彼女はホッとしたように表情を緩め、「気軽に話し掛けてくださいな！」と笑った。うん、と私も笑い返すと、自分がまだ名乗っていないことにハッとし、私も名乗った。
「ええっと、私は滅夜Aっていうんだ」
「Aさんっ！よろしくお願いします！」
初めてお友達ができたこと、ちゃんと私の目を見て話してくれたこと、そして何より、こんな私に話し掛けてくれたことが、何よりも嬉しくて、私は生まれて初めて、同級生の女の子に心からの笑顔を向けた。
――――こんな私でも、友達ができるんだ。
そう思ったけれど、一つ重要な事を忘れていて、緩んでいた表情筋が、元に戻ってしまった。「Aさん？」と私を見つめる彼女の顔が突然見れなくなって、私はそっと下を向いた。
「……私の、個性はね」
ああ、私はまた怖がられてしまうのだろうか。
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声優2次元大好き！ - すごく面白いです！ 続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2018年1月29日 16時) (
レス) id: 51b90ece6b (このIDを非表示/違反報告)
tukuyomi(プロフ) - garasuspさん» ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします…！というか2018年も消滅少女。をよろしくお願いします…！！！ (2018年1月1日 0時) (レス) id: 5d92b5beac (このIDを非表示/違反報告)
garasusp(プロフ) - めっちゃ良かったです!続き楽しみにしてます!!! (2018年1月1日 0時) (レス) id: 08ca16f581 (このIDを非表示/違反報告)
tukuyomi(プロフ) - カボスプレスさん» 楽しく読んで頂けているようで、とっても嬉しいです！書き方についての意見、ありがとうございます！少しずつ改善して、読みやすい文体にしていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします！ (2017年12月27日 9時) (レス) id: 5d92b5beac (このIDを非表示/違反報告)
カボスプレス(プロフ) - コメント失礼します！いつも楽しく読んでます、夢主ちゃんの話し方がとても好きです！書き方ですが、前の方がまとまりがあって読みやすかったかなと思います…展開すごく気になります、更新楽しみにしてます！m(__)m (2017年12月26日 22時) (レス) id: 17a10903fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tukuyomi | 作成日時：2017年11月25日 20時
