【す.と.ぷ.り】家政婦始めたら、問題児しかいませんでした ３！

　　　　＊ ページ12

『私も手伝うよ。』


さ「いいよ、大丈夫。」


『いや、でも。』


そうしたら私がここに来た意味がなくなる！


こ「あっちに戻ったら戻ったで、辛いんじゃないの。」


『なっ！』


図星だけどさ


ジ「ここにいてええんやで？」


今、ジェルくんがかっこよく見えた…！


さ「でも、あんなやつらしかいないんだな。吹奏楽って。」


『あんなやつらっていうか、たださとみが好きなだけだよ。』


確かに部活は楽しい。


けど、苺川兄弟の話になると、すぐに悪口を言われる。


言い返したいけど、言い返す勇気がないんだよね。


はー、情けね


さ「そういうこと、早く言えよ。心配した。」


さとみの顔がすぐ目の前に現れ、さとみの体に包まれた。


え、今抱き着かれてます？


こ「…！？」


ジ「大胆だね。」


『さと…』


さ「ん？」


『顔近い』


さ「それが？」


それがじゃないよ！


私が今どれだけドキドキしてんのか、わかってのか！


さ「悪口、言われる？」


さとみが優しい笑顔で私の顔をのぞいてくるから…


『うん。』


さ「なんかあったら絶対言えよ。俺が助ける。」


『助けるって…。』


私の言うことなんか聞いてくれないやつに、、


何言ったって、キャアアっていうだけだよ。


こ「雰囲気ぶち壊しだけど、もしかしてこれ？」


ころんが困った顔でこっちを見てきていた。


さ「あ、それそれ！よかった、見つかったー！」


ジ「これでまた練習！？うわー。」


こ「ジェルくんもう少しで卒業なんだから！頑張ろ！」


ジ「うぅ…。」


なんなのこの人たち。


バカみたいっ…


『あはは笑』


こジ「え。」


さ「Aには笑顔が一番だよ。」


『あのおバカさんたちのおかげで笑えたよ。ありがと。』


こジ「おバカじゃねぇし！」


やっぱりみんな、面白いな。


さ「もう大丈夫か？」


『…あ、大丈夫だよ。』


まだ大丈夫じゃないけど。


さ「本当にあいつら、ぶっ飛ばしたい。」


もう一回、さとみに抱き着かれて心臓が止まりそうになる。


『今日のさとみ…変…だよ。』


さ「え、どこが？」


『いつもより、かっこいい…から』


何言ってんだ私ぃぃ！！


『助けてくれるって約束したんだから。守ってね。』


私はさとみの体に手を回し、抱き返した。


いつのまにか、さとみとの背に差がうまれてたから、うまくできないけど…。


さ「大丈夫。守るから。」


その言葉にまた胸がときめいて…


こ「(さとみくんだけ、ずるっ)」

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