貴方と共に果たす復讐【荼毘】 (ページ10)

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＿＿＿＿あれから、5年が経った。

私は17歳になり、そしてヴィラン連合のメンバー(仮)ということになっている。

加入することに対して弔くんは頑なにだめと言ってきたが、私がどうしても諦めないので"(仮)"ということでなんとか許してくれた。

雄英を襲撃したり、脳無を放ったり、ステインと手を組んだり...

この数年間にたくさんのことをヴィラン連合は行っていたが、その度に私は尽く待機命令を受けたのだった。

あの時と変わらず、弔くんは私に殺しをしてほしくないと思っている。

...弔くんには言っていないけど、別に殺しをしたい訳じゃない。

ただ、自分の親に復讐することさえできればいい。

私の両親は今、エンデヴァーの事務所でサイドキックとして活動しているらしい。

ヴィラン連合に入っていれば、その機会はきっと来る。

そう確信していた。

黒霧「A。そろそろ別の部屋に移ってもらっても構いませんか」

最近、よく私の話し相手になってくれている黒霧がそう言った。

なんでも、ヴィラン連合に入りたいという人達がもうすぐ来るのだとか。

世間でいう、入社試験の面接みたいなものだろうか。

『わかった。じゃあ向こうの部屋にいるね』

弔「A」

別室に入ろうとしたところを、不意に現れた弔くんに引き止められる。

『どうしたの？』

弔「絶対部屋からは出るな。何かあれば俺が黒霧が迎えに行くから動くなよ」

乱暴な口調に対して、その目は少し心配の色を帯びていた。

黒霧「どれだけシスコンなんですか死柄木弔...。義蘭からの紹介なのですから、心配はいらないと思いますが」

弔「うるさい」

そのやりとりに少し笑ってしまった。

『うん。部屋から出ないし、何かあっても動かないから』

その言葉を聞くとほっとしたようで、じゃあなと言って2人は部屋から出ていった。

暫くすると、ｷﾞｨと扉の開く音が聞こえ、3人の人が入ってきた気配がした。

1人は義蘭で...あとの2人は知らない人。

成人している男性と、私と同じくらいの歳の女の子だと感覚的に分かった。

ピリピリしたような雰囲気も伝わってこないし、大丈夫かなと思ってソファーに腰かけていると、

ｶﾞﾁｬ

？「お、」

『え』

開いた扉の先にいたのは、体中継ぎ接ぎだらけの男だった。