13話 ページ13
「…ちゃん付けは気恥ずかしいからやめてくれ。
あと、元気だよ。少し前に、妹もできたんだ」
まさか、お兄ちゃんの事まで覚えているとは…。
凄い記憶力だな。
「そうか、なら良かった」
「…用事済んだんなら帰りなよ。もうすぐ休憩終わるんだから」
「…いや、いい。友達の委員会が終わるまで暇だしな。隅で待たせてもらう事にするよ」
何故か機嫌の悪い蛍には悪いが、本当に暇なのだ。
それに、蛍と飛雄のプレーを見てみたい。
そんな理由で、見学することにした。
「あ、あの。それ、手伝いましょうか?」
「え?…じゃあ、お願いしてもいい?」
目の前に居るのは美人なマネージャーさん。
ドリンクを一人で作っているのを見て、手持ち無沙汰なので手伝おうと思って声を掛けたが、いい匂いするし、声も可愛く、正直、まともに顔を見れない。
「名前はなんていうの?」
「櫻坂A、です。えっと、先輩は…」
「清水潔子。…Aちゃんは、月島とどういう関係なの?」
「…どういう関係なんでしょうね。『彼女(仮)』という肩書さえ無ければ、顔見知り並の親密度だと思います」
「じゃあ、月島の片想いなんだ」
「…そう、なりますね。我ながら歪な関係だな、と思います」
…蛍は、私の事が好きなんだった。
なんというか、あいつは淡白で、私の事が好きだって感じがしないから忘れかけていた。
そもそも、私のどこを好きになったのかもまだ聞けてないし。
…ん?
「なんで彼の片想いだと…?私の片想いという可能性は…?」
「月島が珍しく優しい表情をしてたから、大切な人なのかなって。こんな可愛い子を捕まえて来るなんて、きっと誰も思って無かったから、ちょっとびっくりしちゃった」
「かわ!?
…そんなこと言うの、家族と、今待ってる友達くらいですよ。
他の人はみんな、顔と可愛げのない口調に怖がって必要最低限の会話しかしてきません。だから、さっきの爽やかな人といい、バレー部の人達は誰も怖がらないので変わってるなと思います」
「バレー部は、人相悪い奴が多いから慣れてるんだよ」
「…そういうもんなんですか?」
「そういうもんだよ」
そんな会話をしながら体育館に戻ると衝撃的な光景を見た。
「ッシャアァァァ!!!オラァァァ!!!」
「えぇ…、試合中に脱…!?
…あれもそういうもんなんですか?」
「あれは違うから安心して」
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まみこ(プロフ) - さくにょさん» まじでそれな……。パスワード制にもう一度して、知りたい人に「メッセージ」として送ればいいんじゃないかな……?そうすれば荒らし減りそう。 (2023年2月25日 16時) (レス) id: 2e6caf5e65 (このIDを非表示/違反報告)
もか@無気力(プロフ) - さくにょさん» ありがとう!!!コメントめっちゃ嬉しい…!!!さくにょちゃんも頑張って!!! (2023年1月29日 15時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - なんでこんな心情描写も仕草も全てが綺麗に描写された作品が伸びないのか・・。もかお姉ちゃん!!応援してるよ! (2023年1月29日 15時) (レス) id: b15bd042db (このIDを非表示/違反報告)
もか@無気力(プロフ) - モモさん» ありがとうございます!!!コメントや評価、本当に励みになるので嬉しいです!!! (2023年1月8日 16時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
モモ - めっちゃ好みの度タイプです!更新がんばってください!めちゃ楽しみにしています!! (2023年1月7日 17時) (レス) @page34 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もか@テスト死にそう | 作成日時:2022年4月28日 23時