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11話 ページ11

扉を開けた瞬間小さな影は、思い切り肩を飛び跳ねさせ、それから、へなっと地面に崩れ落ちた。
中途半端に伸びている手はきっと、扉の取っ手を掴もうとしていたのだろう。





「…A?」


「こ、腰が抜けた」


「え…大丈夫?」


「…多分」





手を差し伸べると、ぎゅっと掴んでゆっくりと立ち上がった。
…うん、やっぱり似てない。気の所為に決まってる。うん。





「それにしても、バレー部だったんだな君。でかいからバスケか何かかと思っていたよ」


「A、何の用でここまで来たの?」





僕に会いに来た訳でも無さそうだし。





「ん?ああ、これを届けにな」





Aが答えながら、抱えているノートを差し出そうとした、その時だった。





「あーっ!あのときの!」





その叫び声に、またビクッと肩を飛び跳ねさせたA。
…案外、怖がりなんだな。





「チョット日向。うるさい」


「…ああ、えっと、日向君?だっけ。これ、君の数学のノート」


「えっ!?嘘。ちょっと待ってて、鞄の中見てくるから。」





バタバタと走っていく日向を尻目に、
「元気な奴だな」と呟いたA。





「そう?うるさいだけデショ。とにかく、中に入りなよ。邪魔になるから」


「そうだな。じゃあ、お言葉に甘えて」





くすっと笑うAに、不覚にもドキッとした。
Aを中に入れると、わらわらと先輩方が群がってきて、さっとAが僕の背中に隠れる。





「この子月島の友達?」


「彼女か〜?」


「ツッキーが女子と…」


「月島もちゃんと青春してるのな」


「チョット!困ってるんでやめてあげてください」


「ノートあったよ!数学の先生、居なくて提出できなかったから気づかなかった。ごめん!」


「ああ、ありがとう。気にしないでくれ」





休む暇もなく浴びせられる言葉の数々だったが、影山の発言によってぶち壊された。





「…Aちゃん」

___
ちょっと読みやすくするために、改行増やして変えてみました(^^)

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まみこ(プロフ) - さくにょさん» まじでそれな……。パスワード制にもう一度して、知りたい人に「メッセージ」として送ればいいんじゃないかな……?そうすれば荒らし減りそう。 (2023年2月25日 16時) (レス) id: 2e6caf5e65 (このIDを非表示/違反報告)
もか@無気力(プロフ) - さくにょさん» ありがとう!!!コメントめっちゃ嬉しい…!!!さくにょちゃんも頑張って!!! (2023年1月29日 15時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - なんでこんな心情描写も仕草も全てが綺麗に描写された作品が伸びないのか・・。もかお姉ちゃん!!応援してるよ! (2023年1月29日 15時) (レス) id: b15bd042db (このIDを非表示/違反報告)
もか@無気力(プロフ) - モモさん» ありがとうございます!!!コメントや評価、本当に励みになるので嬉しいです!!! (2023年1月8日 16時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
モモ - めっちゃ好みの度タイプです!更新がんばってください!めちゃ楽しみにしています!! (2023年1月7日 17時) (レス) @page34 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もか@テスト死にそう | 作成日時:2022年4月28日 23時

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