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2話 ページ2

ある日の部活帰りに、行き止まりの路地から話し声が聞こえた。
通りすがりに見てみると、少女がいる。

暗くてあまり見えなかったが、着ているのはうちの制服だ。
その時の彼女への印象は、『猫相手に、スケッチブック片手に話しかけるヤバい奴』だった。





「どうだ?よく描けてるだろ。お前だぞ?」





街頭で照らされている、彼女のにっと、どこか誇らしげに笑っているに表情に驚き、荷物を落としそうになったのをよく覚えている。
急に早くなる心拍数、熱くなる頬。
正直に言って、最悪だと思った。


……僕に限って一目惚れだけは、絶対に無いと思っていたから。


猫も、言われた事を分かっているのかいないのか、
「にゃんっ」と嬉しそうに鳴いて、彼女の周りをくるくると擦り寄りながら回っていた。





「ふはっ、懐っこいな〜お前。私はそろそろ帰るよ。またな」





猫を撫でたあと、立ち上がる彼女。
慌ててその場を立ち去った。


後日、彼女が隣のクラスの奴だと知ったときは、何の嫌がらせかと思った。





「…ねえ、山口。彼女、どんな人か知ってる?」


「え、どうしたのツッキー?櫻坂さんとなんかあったの!?」


「山口うるさい」





櫻坂っていうのか。





「ごめんツッキー!…で、本当に何があったの?」


「別に。夜道に一人で居たら、誰だって心配するでしょ」





一目惚れしただなんて、口が裂けても言えない。





「え!?夜道!?それ…」


「いや、なんでもない。続けて」





山口の言葉を遮って続けさせる。





「あ、えっと、櫻坂Aさん。
真面目で、成績は悪くない。

絵が凄く上手いらしくて、中学の時は色んな賞状もらってたみたい。
だから、関わった事ない俺でも、彼女についてそれくらいなら知ってる。
あと、ちょっと無愛想で、目付きが悪いから怖がられてるかな」


「…ふーん。彼女、よく笑うの?」


「え?…うーん、友達の女の子と一緒に居るときは、多少は雰囲気が柔らかくなるのは見るけど、笑うかって聞かれたら…」





やっぱり、あの時の彼女の表情はレアなんだ。
少しだけ、ほんの少しだけ優越感を感じた。

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まみこ(プロフ) - さくにょさん» まじでそれな……。パスワード制にもう一度して、知りたい人に「メッセージ」として送ればいいんじゃないかな……?そうすれば荒らし減りそう。 (2023年2月25日 16時) (レス) id: 2e6caf5e65 (このIDを非表示/違反報告)
もか@無気力(プロフ) - さくにょさん» ありがとう!!!コメントめっちゃ嬉しい…!!!さくにょちゃんも頑張って!!! (2023年1月29日 15時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - なんでこんな心情描写も仕草も全てが綺麗に描写された作品が伸びないのか・・。もかお姉ちゃん!!応援してるよ! (2023年1月29日 15時) (レス) id: b15bd042db (このIDを非表示/違反報告)
もか@無気力(プロフ) - モモさん» ありがとうございます!!!コメントや評価、本当に励みになるので嬉しいです!!! (2023年1月8日 16時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
モモ - めっちゃ好みの度タイプです!更新がんばってください!めちゃ楽しみにしています!! (2023年1月7日 17時) (レス) @page34 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もか@テスト死にそう | 作成日時:2022年4月28日 23時

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