せめて ページ26
『私服だけは持ちます』
ut「ん〜」
『ほら、周りの目が恥ずかしいじゃないですか、男の人に全部持たせてるなんて』
os「確かに」
ut「うーん、まええわ、疲れたらすぐ言うんやで？」
『もう買いますか？』
os「せやね」
レジが空いていて割と早く袋詰めが終わり、両肩に荷物をかけた。少し重たいが、この程度で根を上げるわけにもいかず、二人の数歩後ろを着いていく。
ut「んじゃ、次そこ電気製品売ってそうなとこ〜」
『はい』
os「ヘアアイロンならAちゃん髪長いしなるべく重いのより軽い方が疲れないやんな」
ut「せやね、あ、あったで。ここら辺やな」
いろんな形のアイロンが並んでいる。試しにカチャカチャいじってみたくなって手を伸ばした。
os「それがいいめう？」
『ああ、いえ…』
ut「でもAちゃん気になったんならそれでええんちゃう？？」
os「うんうん」
ut「えーっと、これの番号はこれやんな」
…手を伸ばす瞬間に決められるとは。何か読心術でも使っているのか。
os「じゃあその箱持って買うめぅ！」
レジが多少混んでいるから暇潰しに、と周りを見てみると炊飯器やフードミキサー等が所狭しと陳列されている。
os「んふふ、気になるなら見てきてもいいめぅ〜」
『いえ…！』
ut「ほんとよく出来た子やわ」
os「親御さんがいい方なんやねきっと」
ut「泣けるわぁ」
いつの間にかレジが空き、お金を払う。これも両肩に更にかけるとかなり重力を感じた。
ut「Aちゃんほんまに大丈夫なんか…？」
『自分のものですから』
ut「じゃあ最後ちょっと遠いけど、向こうにドラッグストアあるからいこかー」
──────
オスマンさんから「Aちゃんだけで買ってきてほしいめう！」と言われたのでグルッペンさんの財布を確認するが本当にカードだった。
とりあえず生理用品と、ヘアオイルを選ぶ。お気に入りの匂いでサラサラになれるやつ。髪は女の子の命だもん。
あとはシャンプーとリンスも買ってコンディショナー、歯ブラシと歯磨き粉やヘアゴム、日焼け止め…と女子に必須のアイテムをなるべく早くかごに入れた。
二人を何十分も待たせるのは申し訳ない。
『お願いします』
「はーい」
お金を払ってから袋に詰めて急いで入り口へ。
『お待たせしました』
ut「んふふ、そんな急がなくてええんに」
os「それじゃあ大通りに出て帰るめぅ！」
空を見るとすでに夕日が沈みかけていて、こんなに買い物したのは初めてだと改めて思った。
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カル(プロフ) - 好きです！続き…楽しみにお待ちしております！！ (2020年4月28日 18時) (
レス) id: 109968551c (このIDを非表示/違反報告)
とうふ(プロフ) - ありがとうございます、嬉しいです(オタク特有の笑顔) (2019年10月13日 20時) (レス) id: e430844ced (このIDを非表示/違反報告)
アルカリ - とうふさんの作品が、尊いです。(真顔) (2019年9月24日 17時) (レス) id: f17e38f5ae (このIDを非表示/違反報告)
とうふ(プロフ) - ありがとうございます〜(逝去) (2019年9月9日 18時) (レス) id: e430844ced (このIDを非表示/違反報告)
歩くアスパラ - んは〜、めっちゃしゅき〜。尊い。もう好きすぎる(昇天) (2019年9月9日 0時) (レス) id: ec00883068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とうふ | 作成日時：2019年8月6日 11時
