取引は…… ページ13
渡されたペンを持ち直して、紙を見ると同じような事がかかれていた。
震える手で自分の名前を記入した。普段よりだいぶ硬い字になってしまった。
『お願いします』
tn「……」
gr「お前ならサインすると信じていたぞ、我々はお前を……いや、Aを歓迎しよう！」
tn「これからよろしく頼むでAさん。」
ふわりとトントンさんが笑う。グルッペンさんも歯を見せてにっこりと笑った。先程の緊張はどこに行ったのだろうかというほどにだ。
『あの……』
取引は成立したが、気になることがあった。
『さっきの人……どうしたんですか』
gr「オスマンか？」
『違います…さっきの……』
あの殺意むき出しの幽霊だ。こちらを間違いなく睨みつけていた、あの気配。
tn「ああ、あれはAさんに憑いてた人やで。たまたま交通事故で死んじゃったけど悔しくてAさんに憑いてきちゃったみたいやな」
『え……』
gr「目を合わせたら確実に憑かれるからな。居てもさらっと無視していけ。」
……ほんとに霊的な方に詳しいんだ、この人たち。それにしてもお守りを持っていたのに憑いて来るものはやっぱり憑いて来るのかな。
自然と俯いてお守りとにらめっこしていると、上から声がかかる。
tn「Aさん。甘いものとかって食べる？」
『えっ、はい』
gr「トン氏！俺も着いてくゾ！」
tn「オスマンがOK出せばええで」
os「いいめう！」
気づいたら横からにっこにこのオスマンさんが。さっきまでの鋭い目つきは何処へ……？
『どこへ行くんですか？』
os「お茶会めう！準備できためう！」
tn「Aさん、さっそくやけど、お茶会に付き合ってもらえますかね？これも仕事だと思って」
『は、はい』
gr「そんな緊張しなくてもいいぞ！」
これ、お茶会に付き合うのも世話の一環なのだろうか。
こうして、私の世話するだけの簡単なバイト(大嘘)がはじまった。
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カル(プロフ) - 好きです！続き…楽しみにお待ちしております！！ (2020年4月28日 18時) (
レス) id: 109968551c (このIDを非表示/違反報告)
とうふ(プロフ) - ありがとうございます、嬉しいです(オタク特有の笑顔) (2019年10月13日 20時) (レス) id: e430844ced (このIDを非表示/違反報告)
アルカリ - とうふさんの作品が、尊いです。(真顔) (2019年9月24日 17時) (レス) id: f17e38f5ae (このIDを非表示/違反報告)
とうふ(プロフ) - ありがとうございます〜(逝去) (2019年9月9日 18時) (レス) id: e430844ced (このIDを非表示/違反報告)
歩くアスパラ - んは〜、めっちゃしゅき〜。尊い。もう好きすぎる(昇天) (2019年9月9日 0時) (レス) id: ec00883068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とうふ | 作成日時：2019年8月6日 11時
