浮気から始まる最低で最高なストーリー(Blue×Black) ページ21
※モブ×hk 要素始めにあります。苦手な方は自衛してください。
「ねえ、今日もいないの？」
と俺が問いかけると
「うん、今日も出かける。ごめんね」
返される。
何度このやり取りをした事か。
でも嫌われたくないから
「そっか、わかった。行ってらっしゃい。」
物分かりがいい自分を装って笑顔で送り出す。
2人分作った食事も1人で食べてひとつは明日の朝ごはんか、処分するかの2択だな。もう慣れっこだよ。
...あいつが別の女とホテルに入っているところは何度も目撃した。
テレビをつけると『ラブラブカップル密着』という題材の番組が流れていた。
俺はムカついたからテレビを消して、リモコンを今座っているソファーに叩きつけた。タイミングが最悪だ。
気持ちを切り替える為今日貰った雑誌を見ると『ラブラブカップルの10の質問』というのが載っていて、バタンと本を閉じた。
雑誌もテレビも悪くない。
悪いのはあいつだ。
...それと、魅力の無い俺だ。
あいつが好きなのは俺の身体なのだ。俺の内面なんかきっと好きじゃない。
やっぱり好きになっちゃダメだったんだ。こんなにも苦しいし、届かない。結局勝手に浮かれて、片想いしてただけなんだ。
LINE送っても、既読もつかない。今日は何処の女と一夜を過ごしているのかな。
前に言ってくれた北斗が好きって嘘なの？
...愛してよ。
1人にしないで、ずっと一緒にいて。
苦しい、心臓が壊れそうだよ。
あー、もうこうなったら浮気してやる。
何故かそういう気持ちになった馬鹿な俺は家を飛び出した。
きっと精神的に限界をむかえていたのかもしれない。
「おにーさん、1人？」
「はい、そうですけど...?」
田中 樹という名前の男と出会い、色々話してそのまま一夜を過ごしてしまった。
今日出会ったばかりなのに沢山の愚痴も聞いてくれた。
「共犯だね。」
その言葉がやけに俺の心を刺激してきた。後ろめたさから来る高揚感。
しかし、俺も最低であいつと同罪だなって思い知らされる。
少しの罪悪感が後から押し寄せてきたのには気が付かないフリをした。
けれどもそれ以上に樹に惹かれた。
「北斗、体大丈夫？」
「うん、大丈夫。じゃあ帰るね。」
「うん、また会おうねー」
手を振って別れた。
久しぶりに人の温もりに触れたかも。その温かさに嬉しくなって思わず涙を流した。泣きながら歩いていたので、たまたますれ違った会社員に一瞬驚いた視線を向けられたけどね。
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ゆきんこっぺ(プロフ) - トマト！さん» 夜分遅くにすみません。リクエストして頂いた作品なのですが、出来上がったもののR18フラグが立ってしまい新しく『滲んで、溶ける』という方で作らせて頂きました(>_<)そちらを見て頂けると嬉しいです...! (2021年8月13日 0時) (
レス) id: 109fbc533d (このIDを非表示/違反報告)
トマト！ - こんにちは！！もし良ければ、どのcpでもいいので結構濃い裏を書いて欲しいです、、！ (2021年8月8日 2時) (レス) id: 810e0e885e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこっぺ | 作成日時：2021年7月21日 18時
