苦い(Blue×Black) ページ2
樹とこんな関係になったのは、いつからだろう。
何となくそういう雰囲気になり、流れのまま身体を樹に委ねた。
俺は樹の事がずっと前から好きだったから、
身体だけでも樹と繋がっていられるのならそれで良かった。
樹にとって俺は都合のいい奴なのだろうな、
なんて自嘲してしまう。
その俺を見つめる必死な顔はどこの女と重ねているの？
キスをされそうになったけど他の女とキスした唇だと思うと到底俺は苦しくなって出来なかった。
甘い時間が終われば樹はサッと俺の家を出ていく。
心に穴が空いてしまったような喪失感を隠すため、
布団に残る樹の香りにしがみつく。
そして樹の吸っているのと同じ煙草を持ってベランダに出る。
夜だけど辺りは街灯に照らされて明るい。
この街の何処かに樹がいるんだ、と頭の中は樹のことばかり。
火をつけて肺いっぱいに吸い込む。
苦くて、苦しいし全然好きじゃないのに。
それでも樹を感じられるからやめられない。
涙が溢れてくる。泣きたい訳じゃないのに。
きっと煙の刺激のせいで涙が止まらないんだ。
『なんで俺だけを見てくれないの？好きだよ』
なんて本心は心の奥にしまい込む。
この時間が終わればいつもの俺に戻るだけ。
上手く笑えてたらいいな。
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ゆきんこっぺ(プロフ) - トマト！さん» 夜分遅くにすみません。リクエストして頂いた作品なのですが、出来上がったもののR18フラグが立ってしまい新しく『滲んで、溶ける』という方で作らせて頂きました(>_<)そちらを見て頂けると嬉しいです...! (2021年8月13日 0時) (
レス) id: 109fbc533d (このIDを非表示/違反報告)
トマト！ - こんにちは！！もし良ければ、どのcpでもいいので結構濃い裏を書いて欲しいです、、！ (2021年8月8日 2時) (レス) id: 810e0e885e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこっぺ | 作成日時：2021年7月21日 18時
