18話・敵だとか味方だとか ページ33
「…ここだよ、入って」
古そうな三階立てのアパート。その206号室。そこが、神無月の家らしい。
中は殺風景で、必要なもの以外は置かれていないようだった。
「はい、タオル。ちゃんと髪とか拭いとけよ?俺ので良ければ服も貸すし、一度全部乾かそう?」
きっと偽りのない笑顔でタオルを渡してくれれば、優しい笑みでそういう。
敵だとは、分かってる。でも……渋々と、頷いた。
何でか、タオルも暖かく感じた。フカフカで、太陽の匂い、干したばっかりなのかな。…服も貸してもらっちゃって、すっかり馴染んでしまっているような感覚の自分が憎い。
そしてどこに居ればいいか分からず、立ちつくす。
「あ、好きなところ座って。自分の家みたいにさ、寛いでよ」
パァッとした顔で手を広げる神無月。…うん、と頷いでとりあえずその場に座った。神無月も、同じようにその場に座る。
ほんとに殺風景で、何も言うこともない。普通の部屋だし、ただ、なんというか、…普通。うん。
「うぉーい、郁ー!はーいるよー!」
「…まずっ…、駆…!」
ドアの向こうから聞こえる声に、ハッと表情を変えた彼は、いつの間にか持っていた砂時計を逆さにして床に置いた。
_目を開ければ、どうやら別の部屋に居るようだ。
さっきと雰囲気が違う。…本がいっぱい、床にもある。安吾の部屋みたいだ、書斎ってやつかな。
「来るなら言ってくれよ〜;」
「あはは、俺の部屋雨が酷くってさ」
「え、駆って一階じゃ…」
「いやぁ、何か窓が全部壊れちゃって所々から雨が…」
「駆が相変わらずの不運だ…;」
どこか奥の方から、知らない声と神無月の声が聞こえる。耳を澄ます。…あれ、本棚の奥から聞こえる。この本棚が、トビラ?
…床を見れば、紙が置いてある。何か書いてあるけど、英語…じゃない。何なんだろうこの字、見たこともない字だ…。
じゃあ、ここにある本は?英語なら、日常会話程度なら読めるけど…。
「…ん…、これ英語…?」
ペラッとページを捲れば、ぎっしりと詰まった文字が目に入る。うわぁ、と思いながら文字を目に通す。……4/17、日時ということは、日記か。
−−−−−−−
とうとう、この小説を初めて一ヶ月が過ぎました〜っ!!
皆さん、いつも閲覧ありがとうございます!
これからもゆっくり見て行ってね☆
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風雪妃月(プロフ) - 律子さん» コメントありがとうございます!「淡い花」、良いですよねっ。私も大好きです!おぉっ、異能以外も…ですね!了解です!ご意見、ありがとうございますっ。わわっ…!そんなふうに言って頂けると嬉しいです!これからも、頑張ります!コメントありがとうございました! (2016年11月14日 22時) (レス) id: e02b3e8b6a (このIDを非表示/違反報告)
律子(プロフ) - コンビ曲、白年中の「淡い花」が好きです!設定も異能以外も書いていただけるとありがたいです!ツキウタ。も、文豪ストレイドックスも好きなので毎回楽しみにしております。頑張ってください! (2016年11月14日 22時) (レス) id: 82e57fc169 (このIDを非表示/違反報告)
風雪妃月(プロフ) - 雪姫さん» いえいえっ!こうしてコメントで、「面白い」や「応援してます」など一言でも言っていただけるのが一番嬉しいです…!今後とも、この小説を宜しくお願いします! (2016年10月31日 22時) (レス) id: 1c1d43c63a (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - あ、そうなんですね。こちらこそ済みません。丁寧にありがとうございます (2016年10月31日 22時) (レス) id: 9584fec5a2 (このIDを非表示/違反報告)
風雪妃月(プロフ) - 雪姫さん» コメントありがとうございます!面白いと言ってくださると、更新の励みになります(*^^*)…それは綴りの間違いではなくてですね、わざとなんですッ…。紛らわしくってすみません>< (2016年10月31日 22時) (レス) id: 1c1d43c63a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風雪妃月 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月30日 23時