月島の双子の姉は…

影山 ページ26

影「…起きろ…一時間経ったぞ……おい…」


そんな声が聞こえてゆっくりと目を開けると相変わらず眉間に皺の寄った影山の顔が目に映った。


バスで寝たんだ……


貴「気持ち…悪く無い…」


良かったぁ…と声が聞こえた。
それは成田さんだった。

成「もし気持ち悪くなっちゃってたらどうしようって…」


貴「成田さん…ありがとうございました」


たった一時間寝ただけなのにだいぶ楽になった気がする。


影「なぁ」


貴「ん？何」

影「お前スパイク以外に得意なのなんかあるのか？」


突然のバレーの質問。


貴「ブロック…あとはブロックフォロー」

意外だったのか珍しく目をパチクリさせている。


貴「影山の得意は？」


影「…トス……あとはブロック…」

貴「サーブは？得意じゃ無いわけ？」


そう言うと、ボソッとサーブ…と言う。



影「……なんで…ブロックフォロー得意なんだ？」

今日はよく喋るな…


貴「私自身がブロック得意だからかな…相手の手の向きとか角度、表情や視線とか見るとだいたいのボールが落ちる位置が分かる。」


へぇ…なんて声を漏らしている。


本当にどうしたのこいつ…やけに素直すぎる。


貴「じゃ、影山はなんでサーブ得意なの？」


影「今日はよく喋るな」

貴「それこっちのセリフなんだけど」



影山は眉間に皺を寄せつつ、話した。


影「……中学ん時…3年だった先輩を見て覚えた…ブロックもだ」


…つまり、影山よりも実力のある選手って事？






貴「その人のこと…詳しく教えて」

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