Kiss my ass. ページ15
菅原side___
『七海！』
「！？ど、どうしましたか？」
七海に声をかけると、肩をビクッと震わせて、驚いたような表情でこちらを向いた。
元気そうに見えるが、どこかぎこちない感じがする。
『…なぁ、なんか無理してないか？』
「え？」
七海の顔から、一瞬表情が消える。
そして、すぐに笑顔が戻った。
「全然なんともないですよ！I'm alright!」
『…本当に？』
さっきから、右足を気にしているように見える。
虫刺されとか、軽い筋肉痛とかだったらいいけど、
サッカーをやっていたと言うし、軽い痛みなら気にしないと思う。
冷や汗をかいているし、疑うことしかできない。
「…はい！大丈夫です！わざわざ心配してくれてありがとうございます！」
そう言うと、丁寧にお辞儀をして去っていった。
…やっぱり心配だけど、過干渉するのは良くないだろう。
胸に少しのわだかまりを覚えながら、俺は練習に戻った。
Aside___
「本当に？」
さっき、菅原さんに疑われてしまった。
あまりにも真剣な表情だったので、目は逸らせなかった。
首筋を冷や汗が伝っていく感覚がして、不安になった。
「Aちゃん、そっちのタオル洗濯頼めるかな？」
『Sure！』
今は大事な時期。わかっている。
だから、1年のマネージャーのせいで迷惑をかけるわけにはいかない。
…そもそも、走りに行った私がバカだった。
後悔ばかりしてられない。今はチームのために私ができることをしよう！
私は天才！！！
「…ゲッ。」
『Kiss my ass！！！』
月島クンにすごい目で見られたけど、言い返す。
月島クンは余計に眉間に皺を寄せて去っていった。
「なあなあ、今なんて言ったの！？」
「かっけえ…！」
私の合宿の目標は2つ。
1つはチームに貢献すること。
もう1つは…
かっこいい影山が見れたら、嬉しいな〜なんて。
何台もの洗濯機に、たくさんのビブスをぶち込む。
洗剤もぶち込む。柔軟剤も。
蓋を閉めれば、一仕事終わりだ。
さっき宮ノ下さんにもらった炭酸の蓋を開け、一口含む。
ちょっとくらい、休んでもいいよね。
矛盾なんてしてない。休息も練習だから。
パイプ椅子に腰掛けた私は、さっき言った言葉をもう一度口にする。
『(ruby:Kiss my ass.:くたばれ』
弱い私も、マイナスなメンタルも、くたばってしまえ！
続く
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ペンギンとバタートースト。(プロフ) - みゆこさん» わっ！？小説まで読んでくれたんだ…！！まだまだ書き途中だし、書き直しもしていくよ！！ありがとう！！ (2022年9月6日 7時) (
レス) id: 7507a04f20 (このIDを非表示/違反報告)
みゆこ - 切ない話でいいですね！！私も恋したことがあります！! (2022年9月6日 7時) (レス) @page15 id: 88bc64309a (このIDを非表示/違反報告)
ペンギンとバタートースト。(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます！！嬉しいです…///更新頑張ります！ (2022年5月29日 7時) (レス) id: 2b3f4b47c6 (このIDを非表示/違反報告)
菜々 - 今日初めて読みましたがめっちゃいいです！引き続き更新待ってます！(●︎´▽︎`●︎) (2022年5月29日 2時) (レス) id: 3213a9fbe8 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギンとバタートースト。 - 読み専さん» ありがとうございます！！超亀更新ですが、頑張って更新したいと思います！！ (2022年1月5日 13時) (レス) id: 2b3f4b47c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ペンギンとバタートースト。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/syouyou-hinata/
作成日時：2021年11月21日 20時
