65話 ページ18
会場内に向かう途中。
pipipipi…
軽快になるこの音は、日本に帰ってきてから返してもらった自分の携帯だった。
画面には『レンさん』の文字。
自身のマネージャーから掛かってくる時は、大概『仕事』か『居場所確認』。
今回は居場所を知っているはずなので前者かな…？
通話ボタンを押して耳に当てる。
もしもし？と聞こうとしたら、声の音量がMAXなのか、つんざく様なレンさんの声が響いた。
夏目
｢A！！！！！！！！大変よ！！！！！！！！｣
キーンとして、音割れするほどに声量の圧が凄いレンさん。
A
『私の耳も今…大変な事に…』
夏目
｢アイツが…!!｣
A
『え…？』
アイツ。
それはレンさんと私の共通認識の言葉。
夏目
｢とにかく、直ぐに戻ってらっしゃい。｣
A
『〜〜〜っ!!』
正直、今すぐにでもレンさんの所に駆けつけたい。
でも、今は仕事もあって、それに生徒達の勇姿を見たい。
前の私なら直ぐに向かっていた。
それが出来ないのは、私ともう1人の私にとって、雄英の生徒達が可愛くて仕方ないから…
夏目
｢もう二度とない…チャンスなのよ…｣
A
『っ………わかりました。オルカさんにお話してから向かいます。』
夏目
｢えぇ、待ってるわ。｣
プツッと切れた電話を他所に、直ぐ駆け出した。
オルカさんに伝えて、早く行きたい。
ごめんなさい。貴方達を応援出来なくて。
でも、これも貴方達を危険から遠ざける為なら…
オルカさんに事情を話し、承諾を得た後タクシーを拾ってレンさんの元へと向かう。
《アイツが…スピーシスが…出所したの。》
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月王子(プロフ) - かっちゃん様 コメントありがとうございます！そう言って頂けると凄く嬉しいです！とても励みになりました。これからも暖かい目で読んで頂けますと幸いです！ (2020年6月5日 22時) (
レス) id: 3b2a481344 (このIDを非表示/違反報告)
かっちゃん - めちゃくちゃ面白いです！1から一気見しちゃいました！笑相澤先生カッコよすぎるー！この先がすごく気になる！！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月4日 21時) (レス) id: 1736336eab (このIDを非表示/違反報告)
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