62話 ページ15
相澤
『仮免のCM??』
A
『そうなの。今日Mt.レディさんからお誘いがあって＿＿＿＿』
夕食を終えた2人で、リビングのソファにゆったりと腰掛けたまま、話をしていた。
そう。
Mt.レディさんから頂いた話は、『ヒーロー仮免許のCM出場』。
いわゆる、一種の活動宣伝みたいな。
相澤
『何でまたそんな話が…』
確かに。
ヒーロー仮免許の試験は、かなり需要のある資格。
CMで番宣する程でもないのだけれど…
A
『ヒーロー志望の人が増えれば、悪さをしようとする人も減る。素直に考えたら、それだけで人の行動は見えない手が抑制している様になるからね…』
例えば、スーパーのレジの足元にある足型。
そこに並ぶ様、誰か見えない人から行動を強いられている様に感じる。
これは、見えない指示の例。
見える形で人が『○○するのはやめておこう』。
こう思わせる事が重要なのだそうで。
相澤
『…あんまり顔割れしてほしくない気待ちがあったが、帰国と同時にそれも意味をなさないしな』
ちょうどレンさんからも同じ内容のオファーが来ていた様だし、受ける方向で話は進んでいった。
CM出場といっても、たった30秒くらい。
『私と共に、ヒーローに…!!』
最後のこの一言だけの出演になる。
だけど…
・
私は本当に『ヒーロー』になれているのかな…
相澤
『……A』
A
『…？』
優しく私を呼ぶしょうちゃんは、ゆっくりと頭を撫でた。頭の形にそって…丸い弧を描いて…
相澤
『ヒーローに憧れる子供達にとって、プロヒーローも、生徒達も、お前も、俺も。等しくヒーローだ。』
ぽんぽんと、頭を撫でて優しい声で囁いてくれる。
私の欲しい言葉を…いつもくれる。
相澤
『今の顔じゃ。子供達の前には立てないぞ』
A
『そんなにダメな顔してた？』
相澤
『あぁ。皆のヒーロー、BEASTさんがしない顔だな』
A
『今は…しょうちゃんのAさんがする顔だから、許して笑』
くしゃくしゃっと私の頭を撫でて、『仕方ない』と微笑むしょうちゃんに、心の底から救われる。
しょうちゃんだけは＿＿＿＿
もし、私がヒーローじゃなくなっても…
＿＿＿＿ずっと傍にいてね。
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月王子(プロフ) - かっちゃん様 コメントありがとうございます！そう言って頂けると凄く嬉しいです！とても励みになりました。これからも暖かい目で読んで頂けますと幸いです！ (2020年6月5日 22時) (
レス) id: 3b2a481344 (このIDを非表示/違反報告)
かっちゃん - めちゃくちゃ面白いです！1から一気見しちゃいました！笑相澤先生カッコよすぎるー！この先がすごく気になる！！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月4日 21時) (レス) id: 1736336eab (このIDを非表示/違反報告)
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