橙と私

#9 ページ9

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カーテンの隙間からのぞく朝日で目が覚める。







重い体を起こせば派手な服を着た自分が視界に入って



ああ、と昨日の出来事が蘇る。









てつやくん、か。








『また会いたいなー。』









無意識に声に出してる自分にシンプルに驚く。









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ブーブーブー









朝のうちに回した洗濯物をたたんでいると




“てつや”からの着信。









『、もしもし？』






うぉー、という声や



マジじゃん！という声が奥から聞こえる。





「あ、もしもし、Aちゃん？」




『うん。』






「いま大丈夫？」







なにしてた？と聞かれて



洗濯物たたんでた、と素直に答える。








「昨日、大丈夫だった？」





『うん、おかげさまで。』








なんか、シラフだと話しにくいな。




照れるというか、なんというか。









まあ・・・そんなこと本人には言えないけど。









「あんさ、来週うち来ん？」









『・・・ん？』








「いや、だからその、来週空いてたらでいいからさ、その、」







昨日とうって変わってなぜか焦り出すてつやくんと




お前さあ！と怒鳴り散らす(？)声が聞こえて








『・・てつやくん？大丈夫、？』






「え？いや、うん。」







『その・・来週、空いてるよ。』









自分でもよく分かんない。








男の人の家なんて会って2回目で行くもんじゃないって



そんなことわたしでも知ってるけど。









たぶん、てつやくんのこと



気になってる。








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