橙と私

#25 ページ25

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目が覚めると


真っ暗な部屋と、右半身に感じるぬくもり。





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てつやくんが、私の横で丸まって寝ている。






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そっか。


数時間前のことを思い出して、自分に嫌気がさす。






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でも、なんで横にてつやくんが・・？





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分からないけど


スヤスヤ寝てるてつやくんを起こすのは気が引けるし。






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2人の上にかかっているブランケットを直して





もう一度寝ることにした。







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てつやくんの肩に頭を乗せて。






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ドンドンドンドン




足音で目が覚めた。






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横には未だにぬくもりが丸まっていて



少し安心する。





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虫「おい！てつや！」






朝とは思えないテンションのざわくんが


ドカドカとわたしたちに突進してくる。






寝起きでしゅぱしゅぱする目を一生懸命に開いて






『ん・・おはよ、ぉ。』






虫「おはようAちゃん。よく寝れた？」






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うん、と返事するわたしに笑いながら


それはよかった、なんて言ってくる。






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『シャワー借りてもいいかな、？』






疲れてそのまま寝ちゃったことを話せば



あ、いいよ！と二つ返事。






虫「着替えある？なかったらテキトーにてつやの服着ていいよ！臭いかもだけど。」







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昨日買った下着を持ってシャワーを浴びる。



大っきくて綺麗なお風呂。






鼻歌なんてうたったりして


昨日とはまるで違う自分に、自分自身でびっくりしたけど。







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下着を着て、てつやくんの服を探す。




Tシャツは見つけたけど


ズボンがどこを探しても見当たらない。





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どうしよう。






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鏡を見て


てつやくんのロンTで下着が見えないことを確認してリビングへ向かう。






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『ざわくん、ズボンってどこにあるか知ってる？』





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『・・あ、起きてたんだ。』






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おはよ、てつやくん。






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