橙と私

#19 ページ19

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結局じゃんけんはとしみつくんが勝って



行きつけだという大衆居酒屋に決まった。







どうやら同じ車に7人は乗れないらしくて






「じゃあ俺とAちゃんで行こ。」






虫「てつや何するか分からんから僕も乗るわ。」







わたしとてつやくんとざわくんの3人で行くことに。







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もちろん運転手はてつやくん。






わたしが朝と同じように助手席に乗れば







後ろに座ったざわくんが身を乗り出して顔を近付けてくる。






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虫「なんかAちゃんいい匂いしない？」






『、そう？』







シャンプーかな、と2人で話してれば



何故か運転し始めないてつやくんがミラー越しのざわくんに睨みをきかす。









『・・？行かないの？』







「ん？・・・・虫眼鏡の野郎め。」









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居酒屋に着いて残りのみんなと合流する。







半個室に通されて



わたしはてつやくんとしばゆーくんに挟まれて座った。









り「Aちゃんその席で大丈夫？臭くない？」




『うん？大丈夫だよ？』







なに言ってんだよ失礼だなあ、とてつやくんが呆れた表情で言う。









仲良いなあ。









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帰りはざわくんが運転してくれるらしくて




わたしとてつやくんはお酒を飲ませてもらえることに。






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『もう一杯おかわりしていい？』






「だめ、飲み過ぎじゃん。」






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り「Aちゃんまだ3杯目だからいいんじゃない？」




てつや厳しいなー、と周りは笑ってるけど








て「だめなの。寝ちゃうでしょ、？」







てつやくんに言われてあの夜の自分の失態を思い出す。








『うう・・我慢、します。』




「ん、よろしい。」








頭の上に手のひらが乗る。








あの日と同じ大きくてあったかい手。







安心する。







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まるで



てつやくんにお世話されてるみたい。








『ありがとね。』







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てつやくんこそお酒飲み過ぎだよ。




顔真っ赤っか。








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