#28 ページ28
.
てつやくんがこちらを見て
目を見開いてる。
『着ちゃだめだった・・?』
首をぶんぶんと横に振るてつやくん。
.
あ、そうだ。
『昨日は・・ごめんなさい。』
変なタイミングで泣いちゃったりして、
きっとめちゃくちゃ迷惑だったろうな。
.
「ちゃんと寝れた?」
『うん、おかげさまで。
ブランケットもありがとう。』
.
どうしよう。気まずいな。
.
.
虫「どうしたの?2人とも。気まずそうにして。」
なんでそんな大きい声で言うの。
たしかに
わたしとてつやくんは向かい合ったまま沈黙に包まれていたけど。
.
『・・ん?そ、そんなこと、ないよ、!』
ねえ?というように視線をてつやくんに移す。
.
.
逸らされたけど。
.
.
り「おはよう。あ、みんないるんだ。」
朝から爽やかな笑顔のりょうくんのおかげで
この気まずい空間は壊された。
あー、よかった。
.
.
なんか、昨日と違って
てつやくんとうまく話せない。
.
てつやくんの、わたしに対する態度が今までと違う。
昨日勝手に泣いといて、なに俺の服着てんだよ、とか?
たしかに
そう考えるとわたしってめちゃくちゃ自分勝手じゃん。
.
.
.
り「・・おーい?Aちゃん?」
聞いてるー?と顔の前に大きい手が出てきて
やっとりょうくんの声が耳に入る。
.
り「下履かないの?」
ここにいるとめくられちゃうよ、とにこにこ話してる。
.
『ズボンってどこにあるか知ってる?』
あーこっちこっち、と手招きされて
2人で廊下へ出る。
.
.
り「・・で、てつやとなんかあったの?」
思わず目を見開いてしまって
りょうくんに笑われた。
.
.
『べ、べつに、』
り「はいはーいなにがあったか言ってくださーい。」
.
.
ズボンを受け取りながら
昨日と今朝の出来事を話す。
.
り「なるほどね。」
なにかに納得したような素振りで話を聞くりょうくんにハテナしか浮かばない。
.
.
り「やっぱりAちゃんてつやのことが好きなんじゃん。」
.
昨日は誤魔化せたこの質問にも
もう首を振ったくらいじゃ勝てない。
.
.
『・・うん、たぶん。』
.
227人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴ - こんな素敵なお話が無料で読めるなんて…。。とても面白かったです!今から続編見てきます楽しみです! (2021年1月8日 21時) (レス) id: f511a09636 (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 完結おめでとうございます!!橙さんのピュアピュアなお話はやはり良きですなぁ〜!今後のお二人にも期待ですね!!!素敵なお話をありがとうございました! (2020年12月19日 7時) (レス) id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - はじめまして!小さい小さいおじさんに思わず笑っちゃいました!すれ違う2人の気持ちにギャンギャンしてます!これからも更新楽しみにしてますー!! (2020年10月27日 1時) (レス) id: 2797378088 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - はじめまして(*^^*)新話がでるたびにニヤニヤしながら見ています(*´ー`*)緑推しですが、橙もいいですねー! (2020年10月19日 5時) (レス) id: 4e98ffd1fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ね子 | 作成日時:2020年10月16日 10時