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空気を読んでくれたてつやくんは
黙って食べ物や飲み物を見に行ったみたい。
「こっち適当に選んどるから。」
とはいえ少し恥ずかしくて
わたしもそそくさとコンビニ内を探す。
下着とお泊まりセットをかごのなかにポイっとすれば
わたしに気付いて振り返るてつやくん。
「ほかになんかいるもんある?」
『んーん、大丈夫。』
缶チューハイの入ったかごを見て
まだ飲むの?と聞けば
んーちょっと飲み足らんかな、と答えながら
スイーツやお菓子もかごに入れていく。
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2人でレジに向かってお会計をして
また同じように夜道をすすむ。
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わたしの少しだけふらつく足元をチラチラ見るてつやくん。
「手、貸して。」
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返事をする前に反射的に出した手のひらを
さっと握って歩き出す。
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1人だと不安定だった足取りが
てつやくんのおかげで安定していく。
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「全然酔いさめてないじゃん。」
『うん、そうみたい。』
2人で笑いながら歩くのが心地よくて、たのしい。
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街行く人たちがわたしたちを見てる。
「この時間ってまだ人おるんやね。」
『だね。』
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もしかしたら
わたしとてつやくんって
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「俺らってカップルに見えてんのかな。」
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わたしもいま同じこと思った。
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ぴ - こんな素敵なお話が無料で読めるなんて…。。とても面白かったです!今から続編見てきます楽しみです! (2021年1月8日 21時) (レス) id: f511a09636 (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 完結おめでとうございます!!橙さんのピュアピュアなお話はやはり良きですなぁ〜!今後のお二人にも期待ですね!!!素敵なお話をありがとうございました! (2020年12月19日 7時) (レス) id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - はじめまして!小さい小さいおじさんに思わず笑っちゃいました!すれ違う2人の気持ちにギャンギャンしてます!これからも更新楽しみにしてますー!! (2020年10月27日 1時) (レス) id: 2797378088 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - はじめまして(*^^*)新話がでるたびにニヤニヤしながら見ています(*´ー`*)緑推しですが、橙もいいですねー! (2020年10月19日 5時) (レス) id: 4e98ffd1fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ね子 | 作成日時:2020年10月16日 10時