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私がこの学校に来てもう随分経った
今日は担任の先生から頼まれていた書類を職員室まで運んでいた
取り敢えず運び終えたので帰ろうと教室へ足を向ける
教室に帰る途中に裏庭が見えるベランダ的なものがあった
少し覗いてみると綺麗な花が一杯咲いていた
思わず見入ってしまう
暫く眺めていると後ろから声を掛けられた
「A先輩やん」
そんな、緩い声
とても聞き覚えがある
後ろを振り返るとやはり、予想通りの人物だった
「久しぶりだね、鬱君」
鬱君、彼は私が関東の中学に通っていたころに出会った後輩
私と同じように関西出身
私が中学卒業と同時に関西に引っ越してしまったのだけどね
ただ、連絡は取りあっていたので、久しぶりだからどう話したらいいか分からない、なんて事はない
「え？そんな事ないで？
始業式の日擦れ違ったやろ？」
相変らずの口調で言われる
それにしても、始業式の日？
何処ですれ違ったのかと、記憶を掘り返していると思い当たる節が1つ
「もしかして、下校時間に走ってた...」
そう言えば藍色の髪だったかな、なんで気付かなかったんだろうと思いながらも納得する
鬱君は始業式で言っていた通りなら生徒会
生徒会は確か入学式なんか準備とかあった気がするし、なんで居たのかも納得した
「いやぁ、あん時はビビったわ
先輩が居るんやもん」
「ふふ、連絡しなくてごめんね
私は始業式の生徒会の挨拶で分かってたんだけど」
ほんま、連絡してほしかったわ
と、まるで同学年の様に話す
元々仲も良かったから上下関係なんて気にしてないのは確かなんだけどね
連絡は取りあっていたけど、しっかりとお互いの顔を見て話すのは久しぶりだった
「また会えて嬉しいわぁ」
「...ふふ、そうだね
また、中学の頃みたいに話せるといいよ」
”また会えて”
そうね、鬱君とはもう一度でも会えた
それだけでも、救いなのかもしれない...
「...先輩？
予鈴なったけど」
「えっ？
あぁ、ごめんボーッとしてた」
顔を覗き込んで来た鬱君に一瞬吃驚した
どうやら予鈴が鳴っていたのにも関わず、突っ立ていたらしい
各自自分のクラスに帰った
教室に入れば、何時もの騒がしい空気だった
近くの席の子には
「今日先生に書類届けに行ってたんでしょ？
にしては遅かったね」
と、言われてしまった
取り敢えず言い訳をして午後の授業を受けた
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白玉色の赤えのぐ - 34、『じゃあ』じゃなくて『じゅあ』になってます。あと2こ目。更新頑張って下さい (2020年10月8日 7時) (
レス) id: 199b62a433 (このIDを非表示/違反報告)
猫( ≧∀≦) - 初コメ失礼します。内容、面白かったです！更新頑張ってください！(о´∀`о) (2020年9月30日 15時) (レス) id: f22a91ac1d (このIDを非表示/違反報告)
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