五十一《urata side》 ページ3
セ［Aさんは昔からすごい優しくて、リスナーの言うこと希望することなんでも受け入れてやろうとしてたじゃないですか］
そ「あったね。ファンサの鬼」
志［どんどんリクエストが過激になってってたやつね］
セ［そう。でもある日を境に全部受け入れることはやめた。リスナーも過度に願って苦しめなくなった。きっかけはうらたさんの言葉］
志「あぁ、とかくんリスナー説教事件」
そ「説教…？……あ、怒ったってやつ？そういえば言ってたな」
セ［リスナー、つまり応援してくれる人に応えるのが当たり前だと思ってたとかくんは、そこから本人、Aとして表現しなければならなくなった。それで生まれたのがあの歌い方］
志［叫びや泣き声にも近い悲哀歌やな］
セ［そうです。これ知ってる人どれくらいおるか知らんけど、ある人を想って、その気持ちを乗っけて歌い出した。言うたら素人だったAさんが、とかくんって皮を借りて生まれて、たくさんの人の心を握った瞬間］
そ「ある人を…？」
セ［Aさんはたぶん自分にはなんにもないと思ってて、その気持ちが自分の人生において一番大事な感情で、これしかないって思ったんだと思いますよ。一番乗せやすかった……というより、吐き出したかった感情だった］
ま「堪えて堪えてずっと我慢してきたことを歌に全部込めたんだね」
確かに彼女自身バッドエンドの方が心に残ると言っていた。
現にそれで【とかくん】は注目され始め、あっという間に有名になったんだ。
セ［吐き出したはいいけど止まらなくて、そのままずっとやってきたらそれ以外のことが出来なくなった。一度注目されて確立されてるから、そこから変えるのが怖くて目を逸らし続けてるんじゃないですか］
センラの言う通りかもしれない。
褒められたら何度も何度も同じことを繰り返す子供のように。
新しいことを始めるのが怖くて踏ん切りが付けられない大人のように。
Aはずっと、臆病になってるのかもしれない。
忘れないために変わらない。嫌われるかもしれないから変えられない。
俺たちのことだって、俺が踏み込みすぎて形を変えそうになったから元に戻そうとした。
同じところに止まってたら、関係も地位も記憶も衰退するもんなのに。
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ななき。(プロフ) - かんずめさん» コメントと完走ありがとうございます！いつもとても励みになってます！作品の更新を喜んでもらえていると思うとやる気がでて来ます！次作はなかなか挑戦的な作品になりそうです…喜んで貰えますように…… (2022年1月16日 20時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - ロツイナさん» コメントありがとうございます！返信が遅くなりすみません…汗 主人公ちゃんに共感する部分があったんですかね？！少しでもあなたに寄り添えるような作品になっていると嬉しいです！ (2022年1月16日 19時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
かんずめ(プロフ) - 完結おめでとうございます！この作品が好きすぎて、更新される度に嬉しかったです！今回もお疲れ様でした。次も楽しみにしています！ (2022年1月15日 19時) (レス) @page13 id: 6f646e69ca (このIDを非表示/違反報告)
ロツイナ - 続編おめでとうございます!この作品めっちゃ共感できて、大好きです…！これからもななき。さんのこと応援してます！ (2022年1月11日 22時) (レス) @page4 id: 05ff15d5eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2022年1月11日 15時
