二十四 ページ25
半分をすぎたあたりでまふくんが「ねぇねぇ」と囁きみんな視線はは画面のまま耳をそちらに向けた。
ま「運命ってあると思う?」
「あるんじゃない?」
ま「え、だよね!?僕もあると思ってる!」
そ「またファンシーなこと言ってるし」
「そらるさんはない派ですか?」
そ「あったらいいなと思うけど、実際はそうじゃない人と付き合ったり結婚したりするんでしょ。主人公も『妥協と打算の繰り返しに恋愛も含まれる』って言ってるし」
坂「いたとしてもそうできる歳に会えるかって保証もないですもんねー」
そ「ほんとそれ」
う「夢がねぇなぁ」
「うたさんはある派?」
う「あるでしょ。お前らともこうして会えたんだから、恋愛して生涯ともにいたいと思える運命の相手だっている」
そ「かっこつけ〜」
坂「かっこい〜い」
う「うざっ。Aは、どっちなわけ」
ま「とかくんは信じてるでしょ?」
「んー…、私は流れに身を任せる惰性の人生だからな。サボってばっかりだから、怠ける人間に大きな幸せはやってこない。それもまた運命」
そ「何言ってんの?」
「知ってます?人間的に優れてる人は人から好かれる。人から好かれるって人は神様だってお気に入り。だから短命なんだって。流れ星のように強く輝いて海に消えてく」
私はいい子と言われたことはない。でも悪い子でもないようにしてきた。
姉がいるとしたらきっと空の上の方だから、私は同じ場所に行くんだ。
「運命って幸せだけじゃないから、私は感謝したことも憎み恨んだこともある。いつだって幸福の隣に不幸はある。あの時ああしてればなんてことはいっぱいあるけど、後戻りはできない。どうしたって変えられないんだから、この先が少しでも悪い方向に向かないように、分岐点に立つたびに慎重になる」
坂「……難しい」
「運命はある。そして選べるってことだよ。最高に幸せになる未来と、最悪に落ちる未来。そして平々凡々大きな幸も不幸もない未来。選択の権限はこっちにある。選択は運命であり運命は選択である。それが私の考え方かな」
テレビに半分思考があるからダラダラと適当なこと言ってしまった。
う「お前言っててわけわかんなくなってるだろ」
「ばれた?」
う「『にこっ』じゃねえんだよ」
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ななき。(プロフ) - かんずめさん» かんずめさん!お久しぶりですー!だいぶご無沙汰しておりました。なんて嬉しいお言葉!好きなものを好きなようにかける環境があるのもかんずめさんのような読者さんがいてくれるおかげです。コツコツ書いていこうと思います!今作もよろしくお願いします! (2021年12月26日 23時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - しおさん» お久しぶりですしおさん!長らくお待たせしまってすみません…。そう言っていただけると自分のペースで頑張れます!色んなところで雪降り出しましたね。たくさん服着込んで作品作り頑張らせていただきます! (2021年12月26日 23時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 緇さん» はじめまして!コメントありがとうございます。たくさん読んでくださっているんですね?!ご期待に添えるように今回もがんばらせていただきます!(貴重なご意見ありがとうございます(´▽`人) (2021年12月26日 23時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
かんずめ(プロフ) - お久しぶりです。久々にななきさんの新作が出て舞い上がりました。ななきさんの作品が読めるだけでも嬉しいので、躊躇なく好きなように投稿してください!どの界隈の作品も好きなので!語彙力がなく上手く伝わるかどうか不安なのですが、無理はしないでください。 (2021年12月23日 20時) (レス) @page1 id: 6f646e69ca (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - ななきさんの作品が読めるこの環境だけで大変ありがたいことなのでどうぞお好きなようにしてください!毎日寒いですし、お体には十分ご留意くださいね (2021年12月23日 19時) (レス) id: 3a34b78acf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななき。 | 作成日時:2021年12月23日 17時