ブラッディメアリー ページ21
▪▪▪
「『ボクはあなたのために何が出来る？ こんなに好きなのにどうやったら伝えられるのかわからないよ……』
はい、白璃 アビィ役の卯月 千里です！今日は最後まで楽しんでいきましょう。よろしくお願いします」
拍手とスポットライト。
司会「セリフとのギャップが凄いですね。アビィは卯月さんとはだいぶタイプが違いますがどうですか？役作りに困ったなってことはありました？」
「そうですねー、弟や年下キャラは何度かやってきましたが、ここまで純新無垢の美少年を演じられるなんてあまりないので、役得だなぁと」
司会「役得ですかw 卯月さんははっきりパッキリ想いを伝えるほうですか？」
「私ですか？」
良「旦那さんとはどうなのよ〜。めんどくさい天邪鬼なやつがいるだろ〜」
「え、えぇ、……えぇぇ……あんまり私は伝えるの下手ですけど、旦那さんはわりと……」
江「ちょっと？いじめないでくださいよ。千里もガチで答えて照れるんじゃない」
＞＞＞「キャゃぁぁぁああーー！！！」
司会「さて、お決まりのが決まったところで次、旦那さんのほう、お願いします」
江「吉田さんからもいじられる日が来るとは！うそでしょ？！」
良「いいからはやく自己紹介しろよ」
江「厳しい！良平さんが今日も厳しい！あ、はい、……えぇ、この流れでこのセリフ言うのかぁ……。
『愛してる。誰よりも、何よりも……。なーんてね、信じた？』
はい、桑名 チカゲ役の江口 拓也でーす。この現場は先輩が多いのでからかわれっぱなしですが、なんとか頑張ってます、よろしくお願いしまーす！」
司会「江口くんはいじられキャラで私の中じゃ定着してますけど、プライベートではちゃんと伝えるほうなんですか？」
江「えぇ？！今日吉田さんめっちゃいじってきますねぇ。……えー、まあ、そう、ですね。わりと……？」
＞＞＞「キャャャゃゃやぁぁああーー！！！」
江「まってめっちゃ顔熱いんだけど？！変な汗かいてきた」
「私も………」
司会「盛り上がってまいりました、【クレセント・サーカス】続いてはこちらのかた──」
同じステージに立ち、観客に手を振る。
隣には拓也がいて、たくさんの人の笑顔が見える。
スポットライトやペンライトは眩しいけれど、目を逸らしたくなるほど苦しくはない。ここにいてもいいんだよと、みんなが言ってくれてるようで自然と頬が緩む。
＞＞＞「キャゃゃやぁぁああァァァーーー！！！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななき。 | 作成日時：2019年5月7日 20時
