シンガポールスプリング ページ45
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「よし、しゅーりょー。うん、かんぺきな仕上がりだね」
斉「そうですねw …にしても、卯月さんが家事できるとは意外でした」
「私そんなにできないように見える?……たしかにひとり暮らし始めた頃は鍋焦がしてたし、洗濯物縮めてたし、散らかり放題だったけど」
斉「拓也さんみたいですね」
「もっと酷かったと思うよ。包丁なんて握ったことなかったから。洗濯機なんかどう使えばいいかさっぱり」
斉「どうして上手くなったんですか?」
「自分だけでできることを増やしたかったんだと思うな。……鳥籠の中から出ても空を飛べなかったり、木の実を見つけられなかったらすぐ死んじゃうから。餌を待ってるだけじゃやっていけないって気づいたんだよ」
斉「鳥……ですか」
「壮馬くんは………ちょっと鳥っぽいとこあるよ」
斉「え、………そうかな?」
可愛いなぁ。
壮馬くんの頭をポンポンと叩くとエプロンをとり拓也の元へ向かう。
「拓也〜、私にもなんか服貸してー」
江「えぇ〜………はぁ、そこ曲がって左」
「さんきゅ〜」
言われた通りいくと、趣味の部屋ぽいのがあった。めちゃくちゃフィギュアが並んでいる。相変わらず嗜好丸わかりだ。
クローゼットを開けるとおそらく高いであろうTシャツやパンツ、ジャケット、靴まで飾っている。
「これと、これー。あとはこれかな………これもたしちゃえ」
選んだのはスキニージーンズと大きめのセーター。あとはフード付きの軽いグレイコートを着て、袖からセーターの裾が見えるようにする。ついでにベルト型のブレスをつけて完成。
梅「おぉ、男に見える」
「失礼な。たしかに梅ちゃんと腕組んで歩いてたら『ほんとにそういう人いるんだ〜』って言われそうだけど」
梅「例えがわかりにくいっすね」
「ってか梅さんは自前の服持ってきてたんだ」
梅「さすがに人の服着るのは………すみません」
「なんでそこで謝んねん。専門学生時代お金無くてよく貸し借りしてたからそのくせだよ。私もそれなりにタッパあるから着れちゃうんだよねー」
梅「似合ってますよ」
「そりゃどうも」
斉「卯月さん、電話………っと、かっこいいですね」
「オブラートに包まれたのかな?とりあえずありがと」
ダイニングテーブルに置いていた電話を取ると、ベランダに出た。
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りさ - ななき。さん» こちらこそ! (2019年2月5日 21時) (レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - りささん» ありがとうございます!ではまた、これからもよろしくです! (2019年2月5日 21時) (レス) id: 6cf8ba9d16 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - ななき。さん» ぜひやりましょー!またお誘いします! (2019年2月5日 21時) (レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - こちらにもコメントありがとうございます!とても励みになります!ぜひぜひ、やったことはないですが、時間が出来たらやってみたいと思ってます。またお誘いしてくださると嬉しいです! (2019年2月5日 20時) (レス) id: 6cf8ba9d16 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - お話読ませていただきましたー!続き楽しみに待ってます!機会があればリレー小説一緒にやりたいです! (2019年2月5日 20時) (レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年2月4日 19時