青系squad【歌い手】

参拾漆 ページ38

「あ！あの時の！」

め「お、思い出した〜？」

「その節はありがとうございました」

め「いえいえ、無事にたどり着けた？」

「はい。おかげさまで兄もすっかり元気になりました」

な「よかった。あの時の兄って……あれ、もしかしてこの中にいる感じ？」

「んーっと、この中にはいませんね、多分今は……」

？「あ」




お兄さんは斜め上を見上げていたが、思い出したかのように目を見開いた。




？「それで思い出した。ナンパだよね？」

「ん？……あー！そうですそうです！ナンパです！」

め「え、逆ナン？まじ？そういうことするタイプ？」

？「ちがうよ。1ヶ月くらい前に女に絡まれてた所を助けてもらったの。あん時の美少女だね」

セ「え、よく女の子って一発でわかりましたね」

？「むしろ分からなかったの？」

あ「さすが幼女好き……」

？「誤解のある言い方しないであらきさん。え、なんでこんなところにいるの？」

「アオイトの妹なんです。紺と申します」

め「まじか！アオさんの妹さん！……って、妹さん？？！」

な「いもうと……」

？「あー、アオイトの妹ちゃんか。最近話題になってるよね」

「私ゲームしてるだけなんですけどね。お兄さんこそ蒼くんの知り合いだったんですね。不思議な繋がりです」

？「ほんと。あ、俺名前が………」




美人のお兄さんが名乗ろうとしたら勢いよく背の高い帽子をかぶったお兄さんが入ってきた。次から次へと新キャラ入ってくるな…。




？？「そらるさん！やっと見つけた〜」

う「だからノックしろって！？」

？？「あ、ごめん……ってそうじゃなくて、ミイラ取りがミイラになってどうするんですか！」

？「ちょっと美少女と話してた」

？？「は？……あ、こんにちは」

「こんにちは」

？？「え…っと、どちらさまですか？」




今日で何回目になるだろう自己紹介をするべく口を開くとまた扉が開く。どんだけ人集まってくるだよ。




蒼「紺、おまえこんなとこにいたのかよ。待っとけっていったのに」




兄登場。やっときたか。……ってなんか衣装っぽいの来てるし、メイクしてるし、演者っぽい……。




「蒼くんが10分も放置するからだよ。心細すぎて透明人間になろうと思ったくらい」

蒼「それは悪かった。けどステージに天ちゃんがいて話し込んでたんだよ」

「え、天さん来てるの？挨拶したいんだけど」

蒼「あぁ、それなら向こうに……」

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