ストレイ・キャット・ラメントⅡ【歌い手】 (ページ39)

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はちじゅうろくページ39

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「はーい、前世勇者のミケミヤでーす。……なんかなまえの前に何か言うとユニット名みたいだね。まあメンバーはオンリーなんですが」

目の前にはマイク。生放送やってる時のやつではなく広範囲で録音出来るやつ。

そしているのはとあるスタジオの前。そらまふうらさかに改めて動画取ろうと呼ばれた。スタッフさんに許可を取り、こうしてマイクに喋りかけている。

「でね、なんでオンリーでこんなことしてんだって話なんですけど。はい、皆さん先日のまふまふくんチャンネルで上がった動画みました？あの醜態。私が私に共感性羞恥。嫌がらせもいい所ですよ。私が本気でそらるさんのこと好きだとか言ったらどうするつもりだったのかな？

まあいいんですよそんなことは。いや全くよくない。仕返しがしたい。あわよくば辱められてほしい。ということでドッキリします。

やられてばかりのミケミヤではございませんよ。すごい恥ずかしい思いをしたので私だっていい子ちゃんじゃないんだぞってとこを見せて見ようかと思います。

…ってことでほれ。ほれとか言っても見えないんですけど、おタバコです。初めて買った」

手元にあるのは四角い箱。この小さな箱ひとつで財布と肺を苦しめるもの。

「ドッキリをするために買いに行きましたよコンビニに。ちょっとカッコつけて。あ、そこはどうでもいいか。

まあなんでこのドッキリにしたかって言うと、私の周りであんまり吸ってる人を見た事がない。そんでいい子っぽくない。あとちょっと好奇心、です。

さてはてどんな反応するのか見ものですね。せいぜいカッコつけてくれよ〜」

エレベーターから真っ直ぐいくと私が今いる外階段が見える。スタッフさんには予め私がここにいることを伝え、呼びに行ってもらおうという作戦。

話し声が聞こえる。誰か来たみたいだ。

坂「ミケミー…？」

「あれ、さかたん。お疲れさま」

坂「おつかれ……スタッフさんが呼んでたで」

「まじか、りょうかい。これ終わったら行く」