拾捌 ページ19
夏「『Aってめちゃくちゃ好意的なのにいざ相手から好意向けられると逃げるからな〜』
『難しい子よ。友達としては優良物件なんだけど』
『後輩にするにはまじで勿体ない。あと10俺が若ければな』」
「誰が言ってんのか目に浮かぶぜ…」
夏「先輩たちにあれほど好かれるなんて嫉妬なんだけど」
「お前は奥さんに一生好かれてんだから贅沢言うな」
夏「その通りだわw」
春「ふたりともー、早く行かないと混んじゃうよ〜」
振り返るとそこにはモコモコのジャンパーを着た春奈ちゃんが去年の熊手らしきものを持っていた。
「春奈ちゃぁ〜ん、可哀想な私を貰って〜」
春「え、Aちゃんを？私が男だったらプロポーズしてるんだけど…」
「あ、そっちなんだ。やーん、いっけめ〜ん。週二でいいからうち来てほしい〜」
夏「やめろ！24/7/365俺んだから」
「1週間に１回なっちゃんに会ってんだからそっちを2週間に1回にして、春奈ちゃんdayを作ることを希望します！」
夏「受理しません！」
「ならばいっそなっちゃんに会うのはいいからその分春奈ちゃんに会うシステムを所望します！」
夏「申立を却下します！」
「チッ、こうなれば仕方ない、最終手段だ。……夏樹」
夏「な、なんだ」
「奥さんを…おれにください！！！」
夏「地球がひっくり返ってもやらねーよ！お前が『夏樹』って言うとマジ感あってこえーわ！」
春「ねぇ、せっかくホットチョコで喉温めたのにまたかすれちゃうよ？」
「やん！こんなできた奥さん羨ましすぎてそっちの方が嫉妬！」
夏「俺が仕事の時ふたりで動物園やら水族館やら行ってる方が嫉妬！」
「超人気声優のおふたり？声が大きいわ。いい加減しないと真冬に外に締め出すわよ…？」
「「ご、ごめんなさい」」
正月そうそう説教されることになるとはパートツー。
夏「春奈ぁ、俺もそのモコモコがいい」
春「言うと思って準備してる」
夏「さっすが〜。うちの奥さん最強」
春「はいはい、Aちゃんは？寒くない？」
「へーきよ〜」
ふたりを見てるとこっちまで心がほわほわする。家族っていいもんだなって思えてくるから不思議だ。私もいつか、春奈ちゃんに負けないくらい素敵な旦那さんと出会えるだろうか。
なんて、もう決まってるんだろうな。大方どこかの社長か、医者か先生か、もしくは将来有望な若者か、でなければ次期当主か……。心底どうでもいい。今を、今を楽しまなくちゃ。楽しい今日を忘れないように。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「声優」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななき。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» コメントありがとうございます！こちらこそです照 今回のお話もなかなかに回りくどいのでたんまり悶えちゃってください笑 よろしくお願いします！！ (2021年2月21日 19時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - 新作おめでとうございます！！素敵な作品をいつもありがとうございます！ななき。さんの描くストーリーがもう、悶えるくらい好きです！！更新頑張ってください！ (2021年2月19日 22時) (レス) id: 95d0968963 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななき。 | 作成日時：2021年2月19日 22時
