拾弐《urata side》 ページ13
「はぁ…」と息を漏らして主催者に連絡する。顔を上げると来る時に買ったらしい漫画を読んでいる前に座った志麻くんがこちらを見ていた。
志「Aちゃんなんてー？」
う「遅くなるっぽいけど来るってさ」
志「おぉ、花が増えるなぁ」
う「あいつは花か？どっちかと言うと余興する側だろ」
志「いっつもテンション高いもんなぁw 花と言うより花瓶？水？もしくはリボンかな」
独特の表現をする。「どういうこと？」と首を傾げると、少し垂れた目を左上に向ける。何やっても絵になるずるくないか？
志「んー、花が咲くように支えるタイプっていうか。花をまとめて綺麗に飾るタイプっていうか」
う「あ〜、それはなんか分かるかもね。あいつの周りにはいつも人がいるから」
たくさんの人に囲まれている。そういう輪を作るのが上手いんだ。スタジオの隅でひとりでいる俺とは大違い。そんなやつごと手招いて傍に寄っていつの間にか輪を広げてる。無理強いとはまた違うナチュラルな気遣いができる。
周りに人がいると言えばうちのメンバー。素直で天然で嘘が付けない末っ子と、ノリはいいくせに肝心なことは言わずニコニコしてるリーマンが、集合時間を過ぎるのに居ない。
う「にしてもあいつら遅くない？」
志「センラは仕事だとしても、坂田はいつものかな〜」
坂「おはよーございまーす」
う「はいおはようございます。何か言うことは？」
坂「え、先生、今日も小さいですね…？」
う「そいや！」
坂「グハッ…？！」
う「ふぅ……、はっ、坂田？どうした？！もしかして…死んだのか…？」
坂「いや生きてるし」
う「おい！目を覚ませ！！」
坂「バッチリ覚ましてるし」
う「………お前はいいやつだったよ。安らかに眠れ…ッ」
坂「とどめさそうとすんのやめて！」
坂田と茶番劇をしていると仕事帰りのセンラが来る。浦島坂田船、毎年やってる春ツアーの打ち合わせ。もう半年を切っているし、今年も楽しんでもらえるように頑張らないと。
セ「どしたん、リーダー」
う「え、何が？」
セ「やたら凛々しい顔してましたよ。こーんな」
坂「それは小難しい顔やろ。凛々しいはこう」
志「それただのキメ顔やん。こうじゃない？」
坂「えぇー？……あかん、志麻くんは何やってもかっこいいから。ちょっと一回変顔挟んでもろて」
志「なんでやねんw」
う「はいはーい、打ち合わせ始めまーす」
元気のいい声が揃った。レディーゴー。
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ななき。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» コメントありがとうございます！こちらこそです照 今回のお話もなかなかに回りくどいのでたんまり悶えちゃってください笑 よろしくお願いします！！ (2021年2月21日 19時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - 新作おめでとうございます！！素敵な作品をいつもありがとうございます！ななき。さんの描くストーリーがもう、悶えるくらい好きです！！更新頑張ってください！ (2021年2月19日 22時) (レス) id: 95d0968963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2021年2月19日 22時
