甘さはいらない ページ17
耳元で囁かれた声は、普段とまるで違う甘さで。
いつもはミントキャンディのように爽やかなのに、今はドロドロに溶けたチョコレートみたいに甘ったるい。
頭の中で揺れるように声が反響して、ずぶずぶと沈んでいってしまいそうだ。
「やめっ……壮馬ッ………いい加減にしろ…！！！」
斉「…せん、ぱい………」
思いっきり力を入れて起き上がる。息を整えると、しっかりと壮馬を見る。
「はぁ…はぁ……。壮馬、何考えてるか知らないけど、私たちは恋人でもないし、私はお前の彼女でもない。こういうのは……」
悲しそうに笑う壮馬の顔に、思わず言葉が詰まる。
斉「こういう時でも、僕を突き飛ばしたりはしないんですね…」
「……当たり前だろ。お前を傷つけるわけにはいかないんだ」
斉「………僕は、」
？「ただいまー！」
「マイさん？……なわけないか」
斉「はい、あれは妹ですね」
？「おにーちゃーん！いるのーー？」
壮馬はひとつため息を着くと、部屋の扉を開けて妹さんに声をかける。青いランドセルを背負った小柄な女の子。小学生低学年くらいだろうか。
斉「ミイ、おかえり。手は洗った？」
妹2「あ、おにいちゃん！うんん、まだ！」
斉「だめじゃないか、洗ってきなさい」
妹2「はーい」
斉「あ、メイは？」
妹2「おねえちゃんはコンビニでお買い物〜」
斉「そうか」
妹2「ねぇ、おにいちゃん、げんかんにみしらぬクツがあったけどおともだち？」
斉「先輩。だからちょっと静かにしててね」
「あ、いいよ。私もう帰るから」
斉「え、A先輩帰っちゃうんですか…？」
「体調が心配だったけど、妹さんがいるならいいよな？」
斉「………はい」
妹2「あ！おにいちゃんのカノジョさんですかー？」
「キミは妹ちゃんだね。うんん、私は壮馬の部活の先輩」
妹2「なーんだ、てっきりカノジョさんかと〜」
「キミ、名前は？」
妹2「ミイだよ！」
「ミイちゃんか。すてきなお名前だね」
妹2「ありがと〜。おねえちゃんは？」
「私はAだよ」
妹2「Aちゃん！かわいいおなまえ！」
「ありがと」
頭を撫でると、くすぐったそうにくすくすと笑うミイちゃん。妹ってなんか存在がかわいいよなぁ。
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ななき。(プロフ) - ゆゆさん» すみませんみおとしてましたぁ！！コメントありがとうございます！亀更新になるとは思いますが、気長に待ってくれると嬉しいです！よろしくお願いします！ (2020年11月15日 18時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 昨日知り、全部読まさせて頂きました！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年5月25日 14時) (レス) id: 2487ef8f40 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 春さん» ありがとうございます！長くなるとは思いますがよろしくお願いします！がんばりますね！ (2019年12月30日 17時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしてます！！ (2019年12月27日 15時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2019年12月27日 9時
