変わらない……変えられない ページ39
息が一瞬止まる。
「そんなこと、今更言われたって………」
梶「あははっ、だよね。ごめんごめんw」
「……ゆ、うき、くんはさ……」
梶「ん？」
「………私のこと、少しはすき？」
振り返った裕貴くんは「なにいってんの〜」と、コートのポケットに手を入れたまま笑う。夕日に照らされて黒髪がキラキラと輝く。眩しくて思わず逸らしてしまいそうだ。
梶「大好きだよ」
「ほんとに…？」
梶「当たり前じゃん、俺たちのかわいい妹なんだから」
『僕も大好きだよ。僕らのかわいい妹だ』
「………っ、……変わらないなぁ……」
梶「え？」
「うんん」
"僕" から "俺" になっても変わらない。裕貴くんの中で、ずっとずっと私は妹。『それでもいいよ』………って思えたら、どんなに良かったことか。
梶「Aちゃん？」
どうしたの、というふうに首を傾げる裕貴くん。きっと悪気なんてひと欠けらも無いんだろう。裕貴くんは昔からそういう人だ。
彼はまるで、少女漫画の男の子のように誰にでも優しくて、困っている人がいたらヒーローのように颯爽と助けて、それでいてラノベの主人公のように自分への好意に鈍感で……。
そんな彼だからこそ好きになったのかもしれない。
裕貴くんの優しい笑顔が好きだった。私の名前を呼ぶ声が好きだった。
「私も……大好きだったよ、裕貴くん」
裕貴くんは一瞬驚いた顔をして、それからふわっと笑った。
これがもしフィクションなら、彼は言うのだろう。『ずっと君が好きだった。遅くなってごめんね』と。でも現実が、そう簡単にハッピーエンドになるわけがない。
梶「ありがと」
ああ本当に、私のこと妹しか思ってないんだな。感謝より明確な答えの方がほしいのに、怖い。
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ななき。(プロフ) - ゆゆさん» すみませんみおとしてましたぁ！！コメントありがとうございます！亀更新になるとは思いますが、気長に待ってくれると嬉しいです！よろしくお願いします！ (2020年11月15日 18時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 昨日知り、全部読まさせて頂きました！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年5月25日 14時) (レス) id: 2487ef8f40 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 春さん» ありがとうございます！長くなるとは思いますがよろしくお願いします！がんばりますね！ (2019年12月30日 17時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしてます！！ (2019年12月27日 15時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2019年12月27日 9時
