おそろいなんて ページ29
とりあえず3人のバラバラな意見をまとめて、お土産はなんとか買えた。
「ありがとうございました。無事買えました〜」
江「おれのおかげだな」/入「おれのおかげかな〜」
増「江口定員さんに頼ってたよね?入野は自分用ばっか見てたし」
「まあまあ、ほい、これお礼」
3人それぞれにプレゼントを渡す。
江「………ピアス?」
増「イヤリング?」
入「カフじゃない?」
「おそろいとか、男子は嫌かなって思ったんだけど、記念ってことで。……ご、ごめん、プレゼントとか慣れてないからよく分かんなくて……。気に入らなかったら捨てていいから……」
江「……ばーか、捨てるわけないでしょ」
増「その通り!大切にするよ!」
入「ありがと、うれしいな……」
黄色い三角の形のピアス。
赤い石が埋め込まれたイヤリング。
緑のラインが入ったカフ。
そして青いドロップの付いたイヤーフック。
……色違いの耳飾り。柄にもないことをしてしまったけれど、喜んでくれたみたいでよかった。するとそれぞれ持っていた袋を私の前に出した。
江「これ、おれから」
入「おれからもどうぞ?」
増「なんだ、みんなも買ってたんだな〜」
「え、えぇ、わ、私に?」
江「それ以外に何があるんだよ。…まあおれも、記念ってやつ」
入「いつものお礼〜」
増「テスト勉強の件はたいへん!お世話になりました!」
それぞれの袋には、黒地につばの部分だけ模様の入ったキャップ。キャラクターもののロングタオル。そして缶に入ったお菓子とペン。
江「お菓子はいいとして、ペンって…」
入「女子に文房具…センスがよくわかんない」
増「なんだよ〜!いいだろ別にぃ。ペンで助けてもらったからお礼もペンってことだよ。……え、いやだ?もしかして間違った?」
「……ごめん、今すごい戸惑ってる。えっと、なんて言ったらいいのかな…」
胸に込み上げてるこの思いに、なんて名前をつけたら良いんだろう。なんだかふわふわする。まるで空に浮かんでいきそうだ。
なにか言わないと。なにか伝えたい。この人たちにこの気持ちが伝わってほしい。
「………うれしい。嬉しいよ。ありがとう」
なんとか声に出せたその言葉は、何ともつたなくて、10分の1も伝えられてない。でもとりあえずそう言って、貰ったものをギュッと抱きしめた。
江・増・入「「「こちらこそ」…!!!」〜♪」
幸せだなって、こんなに感じたのは久しぶりかも……。
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ななき。(プロフ) - 春さん» 春さん!いつもご覧くださりありがとうございます!こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年11月28日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続編おめでとうございます!めっちゃいいです!!これからも楽しみにしてます!(^-^) (2019年11月28日 17時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年11月27日 16時