三月のクローバーコレクト 2【声優】【学園モノ】

いよいよ当日 ページ1

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委員長「文化祭開始、1分前です！」




委員長の声が教室に響く。みんな自然と円を作り、腰をかがめる。




副委員長「ここはやっぱり責任者の2人からだね」

江「頑張ってこうぜー」

副委員長「軽っ！」




緊張していたみんなの表情が少し緩む。「最後は花月さんから」と副委員長に促され、小さく息を吸う。




「今まで色々やってきた。寝たり、つまみ食いしたり、稽古が嫌で脱走したり」

男子生徒「それ全部江口じゃんw」

「反発もしたし、喧嘩もしたし、ちょっとイライラして当たったこともあったかもしれない」

女子生徒「そんなことないよ！」

「私は色々適当でみんな大変だったと思うけど、フォローしてくれてありがとう」

全部「こちらこそ！！！」

「傷つかないように傷つけないように、人と深く関わろうとしてこなかった私だったけど、まあ少しは、多少、いや割とけっこう楽しかった。
だから最後まで、最後の最後まで楽しいままで終わりたい。………気合い入れて、頑張っていこう」




みんなの顔をぐるっと見回す。するとみんな笑顔で答えてくれる。一ヶ月前には考えもしてなかった光景だ。前の私なら逸らしていた視線だ。


今度は目をつぶって大きく息を吸う。組んだ肩の重みと温かさに、胸がいっぱいになる。

今、この思いの丈を出さなくてどうする。伝えなくてどうする。ありったけの熱と声で伝えよう。この笑顔に、私も応えたいから。




「2年A組、………ファイ！！」

全部「「「「「オォーー！！！」」」」」




こうして、私たちの高校の文化祭は、盛大に幕を開けた。

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