《Another story》─�� ページ39
結局それから4年がすぎ、俺はまだ十鳥の子供の世話をしていた。俺は高校生になり、Aさんは中学生になった。
「ねぇ、ツキ、私の世話もそろそろ飽きた頃じゃない？」
天「そんなことないですよ。割と料理楽しくなってきたところですし」
「………ツキがそう言うならいいんだけど」
彼女の背が伸び、頭一つ分くらいしか変わらなくなった。黒いセーラー服がよく似合っていて、あの頃よりずいぶん大人っぽくなった。
学校から帰ると、家の前に人が倒れていた。今のご時世で家の前に人が倒れている。大事件だ。薄汚れた服と肌。小さな体に、真っ黒な服。まるで野良猫のようだった。
「………ツキ、救急車」
天「……」
「いいから早く」
天「はい」
急いで救急車を呼び病院にいく。
───3日後、その人は目を開けた。
猫「………ここ、が、地獄か………」
天「ざんねん、地獄でも天国でもなく病院だよ」
猫「………あんたは？」
天「名前を聞く前に自分で名乗ったら？」
猫「………」
天「ま、なんでもいいけど」
「あ！目を覚ました？おはよう」
猫「………あんたのカノジョ？」
天「主だ」
猫「あるじ…？」
「はじめまして、私は十鳥 A。君は？」
猫「………」
「お母さんとお父さんは？」
猫「………」
「ここから住んでるところは近い？」
猫「………」
「ありゃりゃ、どれもだんまりか……困ったなぁ」
天「目を覚ましたら病院を出てもらわないといけないって言われてるんですよね」
「んー、とりあえず保健所に……」
猫「………黒宮 音子」
少女はぽつりぽつりと話し出した。
猫「母親と住んでた。劇団に所属してたんだけど、金が払えなくて追い出された」
「なるほど」
猫「あんたたち、あたしを拾ってくんない？」
「いいよ？」
猫「なんでもする。料理も洗濯も、掃除だって苦手だけど…………え、いいの？」
「いいよ。うちおいで」
猫「本気で言ってるのか？」
「もちろん。部屋なんて有り余ってるし、家政婦ひとり雇うことにしたって言えば許してくれるよ」
天「……また突拍子もないことを……」
「どうせ使い切れないくらい仕送りだけはあるんだから、何に使ったって私の勝手でしょ。じゃあまずは………とりあえず服でも買いに行こうか」
天「程々にしてくださいね。食費とかいろいろあるんですから」
猫「………変な人」
それが、クロちゃんとの出会い。
それから俺たちは3人で住むことになった。
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ななき。(プロフ) - Noel*26さん» 見つけてくれてありがとうございます！！タイトルについては後で解説？するつもりですwこれからもよろしくです！ (2020年1月21日 21時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - ちょっと待って好き過ぎる。高評価お気に入り登録失礼します、更新頑張ってください（ ＾ω＾）（和訳タイトルが運命の年の少女だと思った私を殴りたい） (2020年1月21日 0時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2019年12月29日 17時
