�将将将�.King ページ34
しばらく歩き公園に着く。公園といっても中には大きな蓮池や野鳥が多くいて、緑に囲まれた庭園のようになっている。
「いい空気………」
志「静かだろ？この辺りじゃ一番緑が多くて落ち着くんだよ」
「はい。遠回りして帰るのも新しい発見があっていいですね〜」
「あ、桜の木」と見上げるAちゃんの横顔は、同世代の女の子とは明らかに違うと感じるほど儚く、淡く、それでいて愛おしささえ感じてしまう。
『あの子に見つめられる桜はええなぁと思って……』
坂田から初めて彼女のことを聞いた時言っていた言葉が、ふと頭をよぎる。
『お人形さんみたいに綺麗なコなんよ。仲良うなりたいなぁ〜』
坂田が自分から人に、それも女の子に興味を持つなんて珍しくて何となく覚えていた。実際に会って、『あぁ、なるほどな』と直ぐに分かった。
十鳥 Aの第一印象は、ゲームセンターには一生縁の無いような真面目そうなお嬢さま。
歩く度に揺れるふわっふわな髪と、シワひとつない清楚な格好。磨かれたローファーと皮の鞄から察するに、どこかの金持ちのご令嬢だろう。
おれとは相容れないタイプ……と、そう勝手に思っていた。……んだけど、並んで歩き会話をしていると、案外話が詰まることはない。ちょっと意外だ。
「志麻先輩は、みんなのことが大好きなんですね！」
志「…え、なに急に」
「だって、話の中に必ず3人の名前が出てきますもん」
志「まじ？そんなつもりなかったんだけど」
「無意識ならなおさら仲良いんだなぁ…w」
志「………おれにとって、みんなは特別だから」
「特別、ですか？」
志「けっこうその場しのぎっていうか、浅く広くっていうタイプだったから、ずっと一緒にいる人間が少ないんだよね。
でも3人は何かと誘ってくれて。それが鬱陶しいなって思ったこともあったけど、今じゃ待ってる自分もいる。………って何語ってんだろ」
「いいですね、そういう関係。私もいるんですよ」
志「特別？」
「はい。きょうだいであり、友達です」
志「へぇ、それってこのあいだ言ってた人たち？どんな人なの？」
「……優しすぎるくらいお人好しですよ。綺麗で完璧なカゴを貰ったのに、壊してまで外に出て、飛べない私のそばに居てくれる」
志「………」
「私にはもったいないくらい大切な大切な家族ですね」
軽い口調で言うAちゃんの『家族』という言葉には、どこかずっしりと重みが感じられた。
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ななき。(プロフ) - Noel*26さん» 見つけてくれてありがとうございます！！タイトルについては後で解説？するつもりですwこれからもよろしくです！ (2020年1月21日 21時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - ちょっと待って好き過ぎる。高評価お気に入り登録失礼します、更新頑張ってください（ ＾ω＾）（和訳タイトルが運命の年の少女だと思った私を殴りたい） (2020年1月21日 0時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2019年12月29日 17時
