夏休みの予定 ページ10
セ「別にいいやん。浮気してるとかじゃないんだから」
「そのうち刺されそうだね、センラくん」
セ「……………、Aまでそんなこと言うじゃん」
「でもまあイケメンさんですし、女の子がほっとかないのも分かるけど」
坂・セ「「………」」
時間が止まった、ようにふたりは同じ顔をして黙る。
「え？」
セ「いや、俺のことイケメンって思ってたんだなぁ…って」
「まあ、客観的にですけど」
セ「ふーん、やっと俺の魅力に気づいたってことかな？」
「………私の彼氏の方がイケメンですけど。ね、坂田くん」
坂「もー、まぁたそんなこと言って〜！今日のAちゃんはおもしろいなぁ〜」
セ「また惚気か…。じゃあ俺生徒会の仕事あるから行くね。おふたりはそこで楽しくお過ごしくださいな」
「あ、うん」
坂「がんばれよ〜」
生徒会の仕事なのに私行かなくていいんだろうか。
……にしてもふたりきりになってしまった。さっきまでは私が話さなくても会話が成り立っていたが、これはなにか話さなくては。話題、なにか話題………。
「夏ね、海とか行きたいよね」
坂「海か〜。Aちゃんは海派？プール派？ まって、同時に言お」
「いいよ、せーの……海」／坂「海！」
坂「あははっw 揃った〜。いいよね、海。毎年センラと行ってんねん」
「そうなんだ。私も……」
私も海に行ってた。毎年、誰かと………誰、だっけ。
坂「そうなんや！じゃあ海は確定やね。泳ぎは得意？」
「うん、私スイミング通ってたし」
坂「人魚みたいにスイスイ泳ぐん？かっこええなぁ！」
「それは言い過ぎだよ〜」
坂「じゃあ決まり！あとは花火大会とか、きもだめしとかどう？！」
「肝試し？！ ……こわい？」
坂「そりゃあ肝試しやからなぁー。怖くて当たり前やろ。むしろどれだけ脅かせれるかが勝負みたいなとこあるし」
「坂田くんは脅かす側なんだ…w」
坂「小学校の時、林間学校でリクリエーション係でやったんよ。うわ、懐かしいなぁ〜」
未だに実感わかないけど、とりあえず頑張ろう。……っていうかこれ、期限ってあるのかな。
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作者名：ななき。 | 作成日時：2021年1月8日 21時
