【呪術廻戦】虎杖くん！【男主】 (ページ6)

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好き語りページ6

｢なあなあ、Aって犬派なんだよな？｣

『うん、圧倒的に犬派』

覚えていてくれたことが嬉しくて、胸の辺りが少し苦しくなった。痛いのとかは嫌だけど、こんなに幸せな苦しみはないと思う。

｢だよなぁ〜。俺も迷うけど、大型犬なら犬派！｣

悠仁と何気なく駄弁っていると、横から

｢え〜、私は絶対猫派｣

と釘崎が口を挟んだ。

彼女は数日前にこの高専へ来た。
余談だが、おれは初対面の時に、何コイツ、なんか弱そうね。きっと女の子と一緒にいる時に何かあっても、自分だけ助かろうとするタイプだわ。と思われていた。
いや、多分。なんか心の声聞こえた。

弁解させてもらいたい。確かに、実際に自分がどう動くかなんて分からないが、大事な人を置いて逃げるなんてみっともないことはしたくない。
例え女の子じゃなくても。

｢ねぇ、伏黒は？｣

仲間がいないことが不満だったのか、釘崎は相変わらず本を読んでいた伏黒に話を振った。
全然関係ないが、伏黒ってちっちゃめのサイズの本が似合うよね。賢そうだからかな。

急に会話に入れられた伏黒は不服そうだったが、視線をこちらに向けた。
しかし、悠仁と話を進めていたときに伏黒を輪に入れなかった理由は、小説を読んでいたからだけでは無い。

｢………犬。｣

彼がそう返答すると知っていたからだ。
釘崎はまだ伏黒の術式を見ていないから、予想が付かなかったのだろう。おれは伏黒を猫っぽいと思っているけど、彼が玉犬のことを大好きだと知っている。
猫っぽい人が猫派だとは限らない。

答えるやいなや、俺の役目は終わったというように本に戻る伏黒。
野薔薇はｹｯと顔を逸らした。