身長 ページ24
ある日、任務の報告をしに、悠仁と二人で職員室へ向かった。
昼からの任務だったが、空はまだ明るい。
3級呪霊が二体と4級以下が数体だったので、案外早めに終わったのだ。
戦ってる悠仁かっこよかった。
他の子達も任務で出払っていて、高専内は静かだった。
職員室の扉を開けると、椅子に座って作業しながら鬱陶しそうに眉を顰めている七海さんと、明らかにダル絡みをしている五条先生が目に入った。
七海さん大変だなぁ…。
少し気の毒に思う。
おれだったらノイローゼになる気がするから。
今回の任務は七海さんが監督だったので報告書を渡す為に呼ぶ。
見間違いかもしれないが、若干嬉しそうに七海さんがこちらへ来た。原因は多分、五条先生から逃れられた事だろう。
まあ彼も着いてきたので、ほとんど意味は無かった。
目の前に立った二人を眺めて、ふとあることを思い付く。
早速実行に移し、七海さんの肩越しに
『夏油先生。ちょっとこっち来て貰えませんか?』
と、我関せずといった風にパソコンに向かっていた夏油先生に声を掛けた。
悠仁と五条先生、七海さんはおれが何をしようとしているのか分からないようで、頭上に疑問符を浮かべていた。
なんだい、と言いながらこちらに来た夏油先生を二人の横に誘導する。
これで、おれと悠仁の正面に先生方3人が横並びになる図が出来上がった。
3人の顔を見上げる。
思った通りだ。
『でけぇ…』
「え、私そんなことのために呼ばれたのかい?」
夏油先生がなんか言っている。
そんなことは置いといて、隣にいる悠仁と比べてもでけぇ。
分かっていた。
分かってはいたが、やりたくなってしまったのだ。
全員背が高いのは当然知っていた。確実に180cmは超えているだろう。
しかし、3人が揃って職員室にいることは滅多に無い。
七海さんは1級で、五条先生と夏油先生は特級なのだから当然だ。いつも任務に駆り出されている。
おれは身長が170cm無い。
高身長3人が目の前にいると、聳え立つ壁だ。
「せんせー達、背ぇ高すぎてもはや壁じゃん!」
おれと同じように先生方を見上げていた悠仁も同意見のようだ。
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作者名:月裏 餅 | 作成日時:2022年3月3日 13時