【呪術廻戦】虎杖くん！【男主】 (ページ1)

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出会いページ1

彼との出会いは、いつも通り任務を終え、高専の廊下を歩いている時だった。

報告書を書いて提出しに行った。
ただそれだけ。

自室に戻るためにぼーっとしながら足を進める。

しばらくすると2教室分ほど先に長身の黒尽くめが見えた。
五条先生だ。

誰かと話している様子だが、相手が若干後ろにいるせいで顔は見えない。伏黒か？
彼らは段々向かってくる。

時間が経つにつれて距離が縮まっていく。

｢あっ、A〜！｣

五条先生がおれの名前を呼んだ。長い腕をぶんぶんと振って更にこちらに来る。ばーん、と効果音がしそうなポーズを取りながら先生が言う。

｢紹介しま〜す！こちら、新入生の虎杖悠仁くんです！君と同じ1年生だから仲良くしてね！｣

彼は先生の右後ろからひょこりと出てきて、おれを視界に入れた。そして、ずんずん近付いてきて、両手を自身の両手で包んだ。自分よりでかい手に握られ、なんとなく捕獲されたような気分になる。

｢え、先生だれだれこの子！俺の名前は虎杖悠仁！ねぇ、名前！名前は！｣

笑顔ですごい勢いで言葉を投げかけてきたので一歩下がりそうになったが、ちらりと手を見てから叶いそうにない願いだと悟り諦めた。
視線を戻し、彼の頭に犬の耳と、後ろでぶんぶん振られているしっぽの幻覚を見て、おれはフリーズした。

そして同時に、おれは理解した。

あ、おれ、この子大好きだ…。