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〈27〉私は fin ページ27

真っ直ぐに見つめてくる綺麗な瞳。


確かにAちゃんは言った。


好き、と。


薄暗くなってきて、分かりにくいが顔が赤い。


シャボン玉は綺麗に空へと消えていく。


聞きたかった、願っていた言葉。


「今のは、返事で良いのだよね?」


そう聞けば俯いて小さく頷いた。


「可愛すぎるのだけど。」









とんでもない。


太宰さんのことを好きだと自覚してから貰う言葉は破壊力が違う。


心臓が持たない。


もう顔を上げられない。


何て思っていたら、頬を手で挟まれて上げられてしまった。


『っ!』


「ついにデレが見られた。」


『は・・・』


いや、この状況に私、耐えられませんから。


頬を挟まれて、真っ直ぐに見つめられている。


そんなに見つめられたら瞳に吸い込まれそう。


じゃなくて、


『は、離してください、包帯無駄遣いの顔良すぎ迷惑装置!』


「え、何、褒めてくれたの、貶されたの?」


シャボン玉は相変わらず止まらなくて恥ずかしい。


『シャボン玉も含めて全部、恥ずかしいです。』


「それは、探偵社の社員になれば解決さ。」


聞けば社長の力で制御出来るようになるらしい。


『私なんかがなれるでしょうか?』


太宰さんの顔を見ないようにしたまま口にした。


「勿論。冷えてきたし、さぁ行こうか。」


立ち上がった太宰さんは私の前に手を差し出した。


恥ずかしくてシャボン玉が出るなか、そっとその手を取った。


「嬉しいねぇ。可愛い彼女と一緒に手を繋いで歩けるなんて。」


『もう喋らないでください。』


「えー。」


本当は私も嬉しい。







ただの探偵社への依頼人だった私は、


その探偵社のバイトになり、


太宰さんの彼女になりました。






〈fin〉

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月宮 柚妃(プロフ) - すずらんさん» バタバタしていただけたなんて・・・さらに幸せな作品なんて言って下さり、感激の涙が止まりません!ありがとうございました!次回作もぜひ、よろしくお願い致します(*^^*) (2017年10月15日 20時) (レス) id: 92eed36e83 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん - 最後まで胸がキュンキュンしました!←ベットの上でクッション持ってバタバタするぐらいです(笑)更新お疲れ様でした!最高の作品が見れて幸せです(*^ω^*)次回作も楽しみにしています! (2017年10月15日 18時) (レス) id: a0b4b6ea5a (このIDを非表示/違反報告)
月宮 柚妃(プロフ) - すずらんさん» コメントありがとうございます!そんな嬉しいことを言って頂けるなんて・・・がんばれます!楽しみにしていただけるなんて・・・(T_T)これからもよろしくお願い致します(*^^*) (2017年10月9日 19時) (レス) id: 92eed36e83 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん - 新しく更新された作品を見るのが毎日の楽しみです!最後まで更新頑張って下さい!応援しています(*^▽^*) (2017年10月9日 18時) (レス) id: a0b4b6ea5a (このIDを非表示/違反報告)
月宮 柚妃(プロフ) - 味の素さん» 嬉しいです!ありがとうございます!これからもよろしくお願い致します(*^^*) (2017年10月1日 21時) (レス) id: 92eed36e83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tukimiyayuzuki | 作成日時:2017年9月24日 10時

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