【文スト】●探偵部●

〈23〉 ページ24

『何か私悪いことしてるみたい。』


「何がだよ。」


何がって、この状況。


『童話のいぢわるな継母の気分。』


「そんな気分が分かるのかい？」


『王子様と歩くなんてお姫様の役でしょ。いくらお姫様の格好してるからって二人から遠すぎ。』


似合い過ぎでしょ、本当に。


「そんな風に言って貰えるなら、この格好もした甲斐があったなぁ。」


「1日くらい着ててやるよ。」


褒められて喜んでる。


「ちなみにA、相変わらず自覚ないようだけれど、相当似合っているからね。」


「継母じゃなくてその格好のまんまだろ。」


『本当？！変じゃない？』


嬉しい。


2人の笑顔が本当だって言ってくれてるから


『じゃあ、お姫様だ！』


王子様が二人っていう贅沢なお姫様だね。


クラスの宣伝で歩いているんだけど、撮影会みたいになっちゃってる。


『みんなー！2年A組のアイス買ってねー！』


「「「はーい！」」」


この衣装の効果凄そうだなぁ。


「A先輩！写真撮って貰えませんか？！」


『水谷君。』


人の波の中、よく通れたなぁ。


「懲りねぇな。」


私の前には2人の王子様。


「何この展開！」
「おとぎ話かっ！」
「悪役！？」


シャッター音しか聞こえないんだけど。


『写真くらいなら。』


「ちょ、Aそれは」


「きゃー！！！！！！！！！！」


黄色い声に目が回る。


『順番にね。あと、写真撮ったらアイス買ってね。』


ウインクをすれば皆の目が・・・形変わっちゃった？


それからは撮影会になった。




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【宣伝】

〈連載中〉

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〈完結〉

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