【文スト】●益者三友●【双黒・中也】 (ページ7)

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「どういう企みですか？」

ニコニコと此方を見ている所、私が来るのも分かっていたということだ。

「企みだなんて、物騒だねぇ。」

「書類まで用意されていた。あの子は初めからポートマフィアに入ることが決まっていたのでしょう。」

全て、この人の思い通りに進んでいる。

「あの子をポートマフィアに入れたいと思っていたからね。その為に君達に行って貰った訳だ。」

あの異能力が私と中也で無ければならない脅威には感じなかった。何か理由があるはずだ。

「そんな不機嫌にならないでおくれ。探らずとも、仲良くやってくれ給え。そうだ！君の部下にしよう。そうすれば、更に仲良くなるかもね。中原君に体術を教えてあげるように伝えてくれるかい。」

「・・・そうなるよう、手筈していますが。」

まだあの子に何かあることは分かった。教える気はないようだが。

「流石だね。」

「家はどうなさるので？」

「君達の家もそろそろ変えようと思っていてね。太宰君は幹部になった、中原君は功績を上げ続けている。マンションの部屋を3つ用意した。はい、ここね。」

渡された紙と鍵が3つ。住所と地図が書かれている。

「管理下のマンションだから、警備は万全だ。最上階だよ。Aが喜んでくれるといいね。」

「あの子にその様な処遇をして、他の構成員から反発が出ますが。」

態とだろうけれど。

「さて。それは君達とあの子次第だよ。」

これ以上は何も喋らない。

この胡散臭い笑顔が、そう言っている。

「では失礼します。」

首領の執務室を後にして考えた。

あの子にまだ何かあるのか。

それとも、これから何か起こるのか。

早く仕事を覚えさせて、功績を作らせなければならない。

部下になるわけだけれど・・・どうしたものか。

順序を頭の中で、幾つも確めた。

それにしても、あの蛞蝓と同じマンションだなんて最悪だ。

執務室に戻ると

「まだ居たの。」

不機嫌そうに此方を見る帽子置き場。

「手前が遅ェからだろ。」

「寝たの？」

仮眠室を指差すところ、寝ているのだろう。

起きているものだと思っていたが。

「寝かせたの？」

「あぁ。」

「ヤラシイー。」

「手前と一緒にすンな！！」

良く寝かせられたな、中也の癖に。

では、起きてからでいいか。

蛞蝓にはいっそのこと、マンションの話はしないでおきたい。

仕方なく話せば、ほら、莫迦みたいな絶叫。