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〈47〉 ページ47

自分で自分を褒めたい。


あんなに合った書類の殆どを片付けた。


しかし、これは残業確定だ。


原因の張本人はミミックの件で出ている。


「糞太宰っ!」


叫びと共に中也さんが青筋立てて飛び込んできた。


そういえば、中也さんも押し付けられていたんだった。


『ミミックの件で出ています。』


こうして飛び込んで来るのは一度や二度ではない。


どんなに嫌な仕事でも幹部に言われては逆らえない。


現に今は夕刻。


怒りはあっただろうが、書類処理をしていてこの時間になったんだ。


真面目な人だから。


「チッ。終わったか?」


『大体は終わりましたが、残業ですね。』


残りの束を見れば、恐らく3時間は掛かるだろう。


『中也さんも、ありがとうございました。』


「毎度毎度押し付けやがって青鯖が。」


そう言いつつこなしてくれる。


ぐぅ〜・・・


「ん?」


『す、すみません・・・///』


何で今鳴るの、私のお腹・・・!


恥ずかし過ぎる・・・。


「食ってねぇのか。」


『気が付いたら今の時間だったので。』


仕事をやってる間は全然お腹空いたりしなかったのに。


「半分、寄越せ。」


指されているのは残りの束。


『いやいや、そんな事出来ません!私の仕事ですから!』


それに階級が上の人に頼める立場じゃない。


「いいから寄越せ。」


雑に束を半分程取られてしまった。


「さっさと終わらせて、飯食うぞ。」


そう言うと部屋から出ていってしまった。


一緒にご飯・・・。


いやいや、初めてじゃないのに、心臓が五月蠅い。


急いで片付けよう。


直ぐに残りの束に取り掛かった。









『中也さん!』


執務室を出れば其処には既に帽子を被った中也さんの姿が。


「帰るぞ。」


車に乗り込み、向かった先は何時もの少し高級な食品店。


「今日はAが作れよ。」


ニヤリと笑う中也さんはやっぱり格好良くて。


ん?


『え?』


「作れンだろ?」


『作れますが・・・中也さん程美味しく出来ないですよ?』


「いいから。」


歩き出して行く中也さんに慌てて付いていき、何がいいかを頭で必死に考えながら材料を籠へと入れていく。


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作者名:tukimiyayuzuki | 作成日時:2017年8月23日 13時

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