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〈45〉 ページ45

良い匂い。


目を開ければ見覚えの無い部屋。


綺麗な部屋。


寝台も凄く広い。


私の部屋じゃない。


何でだっけ・・・。


『あ!』


そうだ。此処、中也さんの家だ。


何を平気で寝てたんだろう、私。


「時間通り起きンだな。」


『お、おはようございます///』


何時もの仕事着の中也さん。


私、寝坊なんじゃ・・・・。


「寝坊じゃねぇから安心しろ。」


指された時計を見れば何時も通りの時間。


『すみません・・・図々しく寝ていて。起こして下さい。』


「気持ち良さそうに寝てたからな。」


恥ずかしい・・・。


「飯、食うぞ。」


『はい?』


確かに良い匂いがする。


後に続いてリビングへ行けば2人分の朝食。


『作って下さったんですか!?』


「今更だろ。」


『朝と夜じゃ違いますよ!』


朝は仕事の準備やらで忙しい筈なのに、態々作ってくれたのかな。


「一緒だろ。」


『いつも朝、きちんと食べてるんですか?』


サラダ・スクランブルエッグ・トーストがワンプレートになっている。


「簡単に。」


難しくはないけれど、朝からきちんと作るんだなぁ。


『美味しいです!』


「普通だろ。」


『いや、この半熟加減とか!朝から美味しいもの食べられるなんて。』


本当に美味しい。


「料理するだろ?」


『しますが、最近は殆んどしていなかったので。』


「何食ってたンだよ。」


思い返しても、料理する必要が無くなったのは・・・。


『お昼は本部近くで購入して、夜は中也さんか太宰さんと一緒でしたので。』


「まぁ・・・そりゃそうか。朝は?」


『時間が勿体ないので、パンとか野菜ジュースを。』


自分で言っていて何だけど、本当に作らなくなったなぁ。


朝は仕事の下準備の時間が大切だ。


「仕事人間じゃねぇかよ。」


『それは中也さんの方ではないですか。』


中也さんの仕事の速さは凄い。


食事の片付けはさせて頂けた。


『仕事の準備をしに、家に帰ります。』


「終わったら声掛けろ。」


『え?』


「一緒に行くぞ。」


支度を終えて、中也さんの車で本部へ向かう。





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2017.9.15 月宮 柚妃

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作者名:tukimiyayuzuki | 作成日時:2017年8月23日 13時

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