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風呂から上がれば、ソファで固まってやがる。
顔に
『どうしよう』
と書いてある。
相変わらず分かりやすい奴。
俺が上がったことにもまだ気付いてねぇ。
隣に座れば飛び跳ねて驚いた。
『お・・・おかえりなさい・・・。』
「寝るぞ。」
付いてくる様子がねぇから、腕を引いて寝室の扉を開けた。
中は薄暗く、外からの光が少し入る程度。
寝台は所謂、王様サイズ。
初めて小さい物が良かったと思った。
手を離して先に横になった。
「何してンだよ、さっさと寝るぞ。」
『え・・・あ・・・の・・・』
「引摺り込むぞ。」
『お、お邪魔します・・・』
大人しく、そろりと寝台に横になった。
俺に背を向けて横になっているが・・・。
これは思っていた以上に・・・
『なっ・・・ちょ・・・中也さん・・・!///』
後ろから抱き締めた。
耐えられるずに腕に収めた。
「これくらい許せよ。」
やっと手に入れたンだ。
離れるかよ。
面白いくれぇにAの早い鼓動が分かる。
それが俺のせいだってのはたまんねぇ。
『ね・・・眠れません///』
「俺は寝る。」
『このままですか!?』
無視していれば、寝たと思ったのだろう。
硬くなっていた体は力が抜け、早かった鼓動は静かなものになった。
規則的な寝息に、寝たと確信して此方へ向かせた。
思っていたより早く寝たな。
顔に掛かっていた髪を掬ってどかせば、静かに眠る顔。
緊張疲れでもしたンだろ。
何もしねぇと言ったからには約束は守るが・・・
「きっついなぁ・・・。」
思っていた以上に理性を保つのがやっとだ。
せめて此れだけ許せ。
静かに口付けをして、抱き締め直して目を閉じた。
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作者名:tukimiyayuzuki | 作成日時:2017年8月23日 13時