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「はぁ・・・。」
聞こえてくるのは溜め息。
動かしていた手を止め、通信機から目線を上げれば読んでいた書類を紙飛行機にして飛ばしていた。
『どうされたんですか。』
「作戦立案を仰せつかった任務がね、少し厄介かもしれないのだよ。」
紙飛行機が落ちると、次の書類に目を通しはじめた。
『厄介・・・ですか。』
こう溢すのは珍しいことだ。
「んー・・・また蛞蝓と組むかと思うとね、やる気が起きない。」
仲が悪くは見えないのは私だけだろうか。
「そうだ、Aちゃんはまだ会っていなかったね。」
『誰にですか?』
「新人。私が拾ってきたのだけれど、訓練中でね。今度紹介するよ。さて、今からちょっと席を外すよ。その間に、これを纏めて中也に持っていってくれるかい?」
差し出された書類の束を受け取る。
『分かりました。』
書類の整理をして、必要な物は通信機へ打ち込む。
1時間ほど作業を続ければ、渡せる形になった。
少し離れた執務室に向かう。
ノックをすれば
「入れ。」
いつもの返事が聞こえた。
『失礼します。太宰さんからです。』
「あぁ。」
渡した書類を直ぐに目を通す所、真面目な所をぜひ太宰さんにも見倣って欲しい。
『では。』
「おい。」
『はい。』
私のやるべき仕事は終わったのだけれど、何か不備でもあっただろうか。
「大変だな、彼奴のお守りなンて。」
『慣れましたよ。』
「・・・聞いてねぇのか?」
『何の事ですか?』
〜♪
「・・・出ろよ。」
『すみません。』
携帯を開けば表示は太宰さん。
『はい。』
「――――――――――――――――。」
『何でしょう。』
「――――――――――――――――――。」
『早く言って下さい!』
通話を終わらせて、急いで頭を下げる。
『首領から呼び出しがあったようなので、失礼します!!』
何で大事なことを言わないのだろうか!
「会わせたく無かったから言わなかったのだけど。」
『何でしょう。』
「首領がAちゃんを呼ぶように言っていたんだった。」
『早く言って下さい!』
こんな大事なこと、会わせたく無いとかそんなの関係ないやつでしょう!
エレベーターがやたら長く感じた。
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なんとかやる気をキープしようと
頑張っています。
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よろしくお願いします。
2017.8.27 月宮 柚妃
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作者名:tukimiyayuzuki | 作成日時:2017年8月23日 13時