検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:19,848 hit

〈18〉 ページ18

『おはうございます。』


「おはよう。」


『きゃあ!!』


執務室へ挨拶をして入れば、後ろから耳元で返ってきた。


ポートマフィアで過ごすこと1年が経った。


叩かれていた陰口も、無くなった訳ではないが随分と減った。


技術面も前よりも動けるようになった。


中也さんに追い付くには、全然遠いけれど。


太宰さんには・・・慣れない。


いつも急に現れるとことか、


新しい方法を試したり、


別人のような仕事時の顔、


いつも何かを考えていること。


慣れない、というよりは私の頭の次元では追い付かない思考の持ち主。


決して悪い意味ではない。


「何々、私のことを考えてくれているのかな?」


『そうですね。心臓に悪いです。』


「わぁ、可愛いこと言ってくれるね。」


椅子に腰掛けて、何かの書面に目を通しはじめた。


私も、机の通信機の電源を入れて書類を整理する。


「Aちゃん、気になっていたことがあるのだけれど。」


『はい。』


顔を上げて見れば、鷲色の瞳に視線を奪われた。


此方に投げる目線は真剣そのもの。


頭には警報が鳴り響く。


「Aちゃんは」


聞きたくない


「何を考えないようにして」


聞かなければならない


「何を隠して」


触れて欲しい


「何を知ってほしいのかな。」


触れないで欲しい


『っ・・・・・!』


「蓋をあ・・・」


そこまでが限界だった。


まるで頭の中に私が2人いて、言い争いをするようにぐちゃぐちゃになっている。


これ以上は耐えられないと思った。


今、この時間は使われていない訓練場に走った。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


読んでくださっている方々、


お気に入り登録して下さった方々、


ありがとうございます。


今現在はこちらを


更新回数、


優先させていただきます。


これからもよろしくお願い致します。


2017.8.26 月宮 柚妃

〈19〉→←〈17〉



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
29人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:tukimiyayuzuki | 作成日時:2017年8月23日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。