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〈155〉 ページ5

仙台市内の7階建て、ベージュのマンションの最上階角部屋。


家賃はしばらくお母さんが出してくれると、蛍のご両親と沢山色んなことを話し合って決まった。


4月。


2人で暮らしはじめて2週間。


『おかえり。』


「ただいま。」


今日は私が休みで蛍は大学だったからお出迎え。


『なんか▪▪▪ふふ、くすぐったい感じ。』


おかえり、だって。


「▪▪▪そんなに照れる?」


顔熱い。


『だって▪▪▪ただいま、だって。』


「帰ってきたからね。」


『おかえりだって。』


「自分で言ったんでしょ。」


絶対顔、にやけてる。


でも顔が緩むのが止められない。


「▪▪▪あのさ。」


『!』


目の前に金色の瞳が覗き込んできて▪▪▪より、近い▪▪▪!


「襲われたいの?」


『は!?』


「なんて。」


ぽん、と手を頭に乗せられて


「可愛すぎるから。」


と、洗面所に入っていった。


いやいやいやいや▪▪▪。


何この状況!?


ドキドキが止まらない。


「いつまで玄関にいるの。」


『け、蛍がいきなりとんでもないこと言うから!』


「思ったこと言っただけ。」


『〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!』


「▪▪▪ふっ。」


わ、笑った!?


『なんで!?』


「なにが?」


『笑ったの!』


「言ってもいいけど、もっと顔紅くする?」


『▪▪▪いいえ。』


リビングに入ってもしばらく顔は熱いままでした。

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作者名:月宮 柚妃 | 作成日時:2021年8月11日 20時

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