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〈164〉 ページ14

月島side


「もっと早く言おうとも思ったんだけど、正式に決まってから伝えたかった。」


曖昧なまま伝えたくなかった。


『うん、うん。』


え、ちょっと


「何で泣くの!?」


涙が零れた瞳から次の涙が零れる前に急いで指で拭った。


『ごめん、大丈夫だから。』


そう言うAの笑顔は


『嬉しすぎて。』


嬉しさが溢れているような笑顔。


「そんなに嬉しいの?」


『すっごく。』


「そう。」


自分のことのように喜んでくれている。


『蛍のバレーを観られることも、蛍がバレーを大好きなことも。』


「好きだなんて言ってない。」


『ふふ、分かってる。』


「▪▪▪分かってないやつじゃん。」


顔、緩みすぎ。


『練習量凄いんだろうな、と思ってたから納得した。』


「何で。」


『Tシャツの数、少し多いなって。』


「あぁ。」


確かに着替える回数は多くなったから。


「僕も気になってることがあるんだけど。」


『え、なに?』


「お菓子、多いというか増えてない?」


『それね、会員さんから貰ったやつ。』


会員って


「通ってる人?」


『そう。差し入れ。』


それにしては数が凄い。


「何でお菓子ばっかり?」


『好きなもの何って聞かれて甘いものって答えたからだと思う。』


聞かれて答えてってことは


「全部同じ人からってこと?」


『そう。いいですって言ってるんだけどね。』


「▪▪▪。」


『蛍?』


絶対、好意だ。


「それ会社的に良いの?」


『いいって。』


チッ、駄目なら良かったのに。


『蛍?あの、本当に何にもないからね?』


焦るA。


もちろん


「わかってるよ。」


Aのことは。


ただ、そのお菓子を渡している人物のことは別。

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作者名:月宮 柚妃 | 作成日時:2021年8月11日 20時

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